自制心をどのように制御するか、あるいは、誘惑に対してどのように立ち向かうのかという話(TED Talksから紹介)

自制心がなぜ重要か

精神科では、アルコール依存症や薬物中毒を患って入院される患者様もいらっしゃいます。
自分は、実習中に複数名かかわらせていただく機会がありました。

やめなければならないという意識が乏しい場合には、特に、その意識を持ってもらうように心理教育を重ねたり、認知行動療法をおこなったりする必要があります。
作業療法においても関わりが深い部分だと思います。

ところが、「やめなければならない」とおもっていても、それがやめられない、「つい誘惑に負けてしまう」ということがあります。

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他人ごとではない

これは、健常者にもよくあることだと思います。
たとえば、ダイエットを志してから、一時間とたたず、もらい物のお菓子があったことを思い出して、それを食べる。
たとえば、健康のために朝早く起きてジョギングをしようと考える。
しかし、朝が来ても、寒さを理由に布団から出ることができないで、結局お昼になってしまう。
(ちなみに、自分の実体験です。)

あるのは、健常者の場合には、それが、致命的でないというそれだけの違いです。

きっと、自制心が誘惑に負けてしまう仕組みは、健常者とアルコール依存症や、薬物中毒の人たちの間でそんなに変わりはないのではないかと思います。
もちろん、フラッシュバック等や、禁断症状などまでいけば話は別ですが、そこに至るまでの途中の過程の話です。

そんな話のヒントになりそうなものがあったので、ご紹介いたします。

自制心について (TED Talks)

TEDとは

TED(てど、てっど)とは、Technology Entertainment Design の略です。

2006年から講演会の内容をインターネット上で無料で動画配信するようになって、一躍有名になりました。
ご存知の方も多いともいます。
さまざまな分野の一線で活躍する人々のプレゼンテーションを無料で見ることができます。

ちなみに、ご紹介した上記のサイトでは、TEDのプレゼンテーションを日本語に訳されたものを見ることができます。

プレゼンの内容

プレゼンテーションを行っているのは、Dan Ariely という人物です。
彼は、経済とかの研究者です。

そんな彼は病気をして入院していたことがあるそうですが、輸血した血に問題があって肝臓病になったとのこと。
そして、ときどきこの肝臓病が悪化して具合が悪くなり、酷い思いをし、ついには、C型肝炎と言われてしまいます。

幸いにも、新薬の治験に参加することができ、治療をする機会を得ることができたそうです。

しかし、その内容は「1年半に渡って、注射後16時間は具合が悪くなって、頭痛、吐き気、悪寒といった症状が出る注射を、週3回を打ち続ける」という過酷なもの。
彼と時期を同じくして、治験に参加した他のメンバーは誰一人として、規定の時間を守り続けることができませんでした。

ところが、彼はやり遂げることができました。

それはなぜでしょうか?
以下の動画をご覧ください。

面倒な方は、リンク先に答えがありますので、ご自分で読んでみてください。
自分は、よんでみて、ああ、なるほどなあとおもいました。

自制心について (TED Talks)

自制心をどのようにして制御するかということを他者にアドバイスするような場面において、このプレゼンテーションの内容は非常に役に立つのではないかと思います。

これで、あしたから誘惑に負けずに国家試験の勉強に励むことができそうです。
多分。


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