たとえば、歩行機能に問題のあるおじいちゃんが「一人で散歩に行きたいとおっしゃいました。」どうしますか?

はじめに

守りたいものがいくつかあったとき、同時にそれらを守ることが矛盾を引き起こすことってたくさんあるように思います。

たとえば、積極的に外には出したくないけれども、おじいちゃんおばあちゃんの世話や介護には協力的な家族というのは結構いらっしゃるのかなあという気がします。

よくあるテーマだとは思いますが、ちょっと考えてみたいとおもいます。

家族の思い

本人が一人で行動することになんらかのリスクを覚えている場合には、家族がその人の行動範囲を制限することは現実的な選択肢の一つです。

場合によっては、一人で近所の散歩に出歩くことを制限する場合だってあると思います。

そんな、当時者がやりたいと思っていることを制限する家族の思いは、当人にけがをしてほしくないという思いがあるのではないかと思います。

本人のことを思えばこそ、本人がやりたいと思っていることでもさせることができないというもどかしさは、支援を直接的におこなう立場の人間が誰しも一度は感じることなのではないでしょうか?

そして、それを埋め合わせるかのようにほかの場面では、かいがいしく本人の世話をすることもあるのではないかと思います。

たとえば、認知症や整形疾患の患者様が一人で外出するのを制限するけれども、介護には熱心という家族にいはこんな感じの背景があるのではないかなあと推測しています。

本当は誰のため?

しかし、それだけではいけないよねというのが、往々にして作業療法士としてのひろえもんの考えです。

矛盾を解決するには、物事に優先順位を決定して、優先的に取り組むことを明らかにしていけばいいと思います。

その優先順位をつける際に使える物差しが、「何がその人のためか」ということだと思います。

そして、たえとばこのケースについて、「何がそのひとのためか」を考えるのであれば、どうやったら、一人でも散歩に行けるかを検討することになると思います。

なぜなら、その人が「散歩に行きたい」とおもい、それが実現できることには、その人にとって大きな意味があるはずだからです。

「ひとりで散歩に行くこと」がその人の生きがいだったとしたら、その人が散歩をしないことは、何を意味するでしょうか。

たぶん、大げさに言うと、その人から生きる意味をはく奪することになると思います。

その人にどうなってほしい?

一人でできないことをやりたいと望む人と向き合うとき、どんな結論に落ち着くかは、畢竟その人にどうなってほしいかということなんだと思います。

ただ、その人に長らえてほしいのか。

それとも、そのひとがいい感じで人生のゴールに向かっていくための支援がしたいのか。

大切なのは、そこなんじゃないかなあと思います。

ヒトとして、生物として生きるだけでなく、一個人一人の人として、あるいは、社会的な存在である人間として、人生の最後までどうあってもらうのかというところが、支援を行っていくうえでの出発点なのではないかなあと感じています。

何がご本人さんのため?

自分自身がどうありたいか、何をしているときに幸せを感じることができるかということをうまく言葉にできないひともたくさんおられると思います。

また、なかなか本音を言い出すことができなくて、つい思いとは裏腹な言葉を述べてしまう方もたくさんおられると思います。

そういった方たちも含めて、「できない」ことを「やりたい」といわれる方々にはどのように向き合うべきだろうと、

日々なんとなくなやんでおります。

ご本人さんがやりたいことを、現実的な制約の中で、実現するその選択肢として、クオリティの高いものを提案できるためには、どうしたらいいでしょうか。

ひろえもん的には、「まずその人にどうなってもらいたいのか」というゴールを出発点にして、それに向かって考えを進めていけばいいのだろうなと思います。

そしてたとえば、その人に笑顔で過ごしてもらいたいのであれば、その人が笑顔になれるような、そんな作業が提供できたらいいのかなとおもいます。

おわりに

タイトルのような出来事がもしもあったら、電動歩行器を本人さんに進めるかもしれません。

座位保持が安定していたらの話ですが。

そして、その人が散歩に求めるものにもよりますが。

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作業療法は実践の中にある

はじめに

本を読んで、超しっくりくるところがありましたので、ご紹介。

こちら

働く上で必読ではないですが、一読の価値はあると思います。

感動したところ

最初の日本版への提言に含まれる文章の中にあります。

それは以下の部分でした。

私は、作業療法はそれを支える深くまた幅広い理論と研究を必要とする、非常に複雑でダイナミックな実践であると考えている。

これに非常に共感しました。

以前から、作業療法って実践ありきだよなーと思っていたからです。

その点、社会一般の企業におけるビジネスともつながるところがあると思っています。

おわりに

理論とは別に、作業療法学についてのかなり過激な言及、批判もあり、まさにごもっともだなあと思うところでした。

というか、結構この本の著者とひろえもんは気が合うなあという気がしました。

知的に刺激される部分がたくさんありますので、よろしければ読んでみてくださいませ。

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「生活行為向上マネジメント」って何?よくわからないのでいち作業療法士が調べてみた結果

最近、作業療法界隈で、

「生活行為向上マネジメント(MTDLP)」

という言葉を最近よく耳にするのですが、正直「???」でしたので調べました。

追記:2017/12/24 加筆修正

はじめに

なんとなく、現在進行形の概念なんだなあということは、知っていたのですが、積極的に関わる事の無いまま現在まで来てしまいました。

が、とある本の著者に実際にお会いしまして、「これ(生活行為向上マネジメント)を積極的に活用しないなんて!!」という趣旨の発言を頂きました。

ひろえもん、いち作業療法士として、個人的に何となくショックでした。

ので、勉強してみることにしました。

以下そのまとめです。

「生活行為向上マネジメント」とは

作業療法士の取り組みを説明する新しい枠組み

の一つということになるそうです。

そもそも、このあたりから全くわかっていませんでした。

要するに、

「生活行為向上マネジメント」という概念は、

『作業療法のプロセスを表すツール』

らしいです。

また、

「作業療法の標準的な形を一般の人に示すための物である。」

とのことです。

いわば、作業療法士でないと今ひとつピンと来ない「作業療法」という概念について、世間一般に積極的に発信をしていくために新しく作り出されたツールであるようです。

生活行為向上マネジメントの概要

概念図は以下の通りです。

seikatukouikoujomanejiment.png©︎日本作業療法士協会

人間の生活が、「生活行為の連続」によって成り立っていることを示す図ということになるそうです。

この「生活行為」という言葉は、作業療法におけるいわゆる「作業」の意味と等価だそうです。

「作業」という言葉だと、誤解や認識の齟齬が発生する可能性が高いので、新しく「生活行為」という言葉を作り出したと、こういうことになるようです。

MTDLPにおける生活行為の構成要素

生活行為はこの概念図では5つに分類されています。

ADL

IADL

仕事・生産活動

余暇活動

社会参加活動

ADL

「日常の身の回りの活動」にあたりますね。

服を着替えたりとか、食事を食べたりとか、自己維持活動とか言われるやつです。

IADL

「家事などの生活を維持するための活動」にあたりますね。

買い物とか、そういうやつです。

仕事・生産活動

「仕事などの生産活動」にあたります。

要するにお金を稼いで、生活を維持するための原動力となるような生活行為ですね。学生だったら、ここに勉強が入ってくるのかなとも思いますが、どうなんでしょう。

余暇活動

「趣味などの余暇的作業」にあたります。

人生のお楽しみというか、人生に潤いを与えてくれる、そういう活動のことですね。

典型的に紹介されるのはスポーツや、レジャーなどでしょうか。

とにかく、その人が楽しいと思えるような活動だったらなんでも当てはまると思います。

社会参加活動

「地域活動などの作業」にあたります。

通学路の交通整理のボランティアとか、祭りの実行委員会とか、そういう活動が地域活動などの作業にあたると思います。

他人と何か社会的意義のある活動を展開すると、ここに入ってくると思います。

「生活行為向上マネジメント」制作の経緯

生活行為向上マネジメント(MTDLP)が、出来るまでには、「一般社団法人作業療法士協会(OT協会)」と国との間に、以下のようなやり取りがあったみたいです。

・OT協会、高齢化社会ふまえて、国に対して提言行う

・国から「OTの社会的認知度および影響力って正直大した事ないよね?」とストレートかつ容赦のない返答

・OT協会「んじゃ、社会的認知度あげるし有効性示すわ」

生活行為向上マネジメント作成

こんな感じらしいです。

あくまで、伝聞ですけれど、日本作業療法士協会の偉い人にたまたま聞いたので多分あってると思います。

「生活行為向上マネジメント」の成立・完成

最初は、高齢者への作業療法の有効性を示すをコンセプトに始まった「生活行為向上マネジメント」は2010年に完成したのですが、

「急性期をはじめとする医療の現場や入所施設、介護職とOT連携ツールとしての活用の可能性を検討して」

完成させたとのことです。

あくまでわかりやすさ最優先な感じですので、齟齬ありまくりだったとしたらご容赦いただき、より良い記事を書いていただきたくお願い申し上げます。

生活行為向上マネジメントの具体的内容

「生活行為向上マネジメント(MTDLP)」は、作業療法のフローを抽象化したツールになってます。

だから作業療法士には、違和感の無い内容と言えます。

意味のある生活行為に焦点を当てた支援が、生活行為向上マネジメントの至上命題

「意味のある生活行為」とは、「意味のある作業」というやつです。

まあ、「意味がある」から「作業」なのです。

それらをどのように支援するか、という作業療法士のプロセスをある程度固定化させたものが、生活行為向上マネジメント(MTDLP)なのです。

「生活行為聞き取りシート」「生活行為アセスメント表」「生活行為向上プラン表」の3つのメインシート

作業療法士の支援プロセスを具体化したものということで、

生活行為向上マネジメントには、「生活行為聞き取りシート」「生活行為アセスメント表」「生活行為向上プラン表」の3つのメインシートが存在します。

これらのシートは作業療法士が一般的に行う

作業療法対象者への聞き取り

評価

介入プログラムの立案

という3つがそれぞれ、集約されたものになっており、内容にも連続性があります。聴取や、支援プログラムの立案の際には、対象者の方の家族の意見にも焦点を当てており、より柔軟に双方の意見の調整やそのマネジメントを行うことがそれらの要旨です。

コラム 生活行為向上マネジメント活用の未来

以前参加した講演の中で、講師の方が面白いことを言われておりました。

なんでも、「将来的には、シートをOT利用者が自ら記入し、OTのもとに相談に来」てもらえるような構想もあるのだとか。

そういう人は、作業療法士の助言を必要としない可能性が非常に高いという点を除けば非常に良いアイディアだなと思いました。

その辺が、生活行為向上マネジメントの難しさなんだろうなと思います。

生活行為向上マネジメントの用紙をまとめると

生活行為向上マネジメントは、

いままで作業療法士がやってきたオーソドックスな作業療法の形を

ツールとして誰でもできるように形にしたもの

生活行為向上マネジメントのより詳しい情報について

「生活行為向上マネジメント」は現在進行中のプロジェクトであり、これについては調べたら調べただけ新しい情報が得られるような状況だとおもいます。

要するにきりがない感じがいたしました。

ので、今回はきっかけ程度の内容にさせていただきます。

申し訳ございません。

代わりといってはなんですが、今回参考にさせて頂いた内容についてご紹介させていただきます。

生活行為向上マネジメントの流れと各書式
http://www.jaot.or.jp/wp/wp-content/uploads/2011/04/h22rokenjigyo-report2.3.pdf

平成23年度老人保健健康増進等事業
<生活行為向上マネジメントの普及啓発と成果測定研究事業>
http://www.jaot.or.jp/members/h23kenkyujigyo-roken/

作業療法ジャーナル 2013 5月号
https://www.miwapubl.com/products/detail/1428

おわりに

要するに国や社会に対して、作業療法の認知度を如何に高めていくかというテーマに対する一つの答えが、「生活行為向上マネジメント」なのだとおもいました。

そういう意味で、このサイト「作業療法.net」のコンセプトと丸かぶりで、ひろえもんとしては、今後も応援していきたいなーと思うところです。

「作業療法」の認知度が高まると、それを必要とする人に作業療法というコンテンツをリーチする事が出来る可能性が格段に高まるはずなので、作業療法の認知度を高めるという試みは、誰かが何らかの形でやらないといけないんだとおもいます。

ひろえもんはひろえもんで出来る事を、ちまちまとでもやっていきたいです。

はい。

まとめ

生活行為向上マネジメントは、

作業療法を実践を(で)語るためのツール

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とりあえずやってみると分かる、「とりあえずやってみる」の大切さ

はじめに

あきあかねが飛び回る季節になりました。

少し涼しくもなってきて、世間は運動会シーズン真っ盛りで、児童生徒諸君は、行進の練習を頑張ってるみたいです。

運動会のとこも、多いみたいです。

さて、最近とみに実感として思うことがあります。

それは実践がやっぱり大切だなあということ。

そこで、なぜそう思うのか含めて、書いてみたいと思います。

「考えた」で終わると何も始まらない

物事は実行して初めて、形になります。

いうまでもないことかもしれませんが。

つまり、「考えておわり」は、結果として何も目に見えるものが残らないことになります。

とりあえずやってみる

十が無理でも、一が出来ることなら、積極的にやった方がいいなあと思ってます。

一の結果が目に見えることで、誰かに共感したり応援してもらえたり連携がとれたりして、二に繋がったり、将来的には十が達成できる可能性にも繋がるのかなあと、実感としておもうからです。

誰かに協力してもらえる事で可能になる事は、きっとたくさんあると思います。

実際に取り組んでみることが、誰かからの協力に繋がるかもしれないという点で、とりあえずやってみるという事には一定の意味があると思います。

ヤバい失敗以外は失敗してもいい

ヤバいのは命に関わる失敗と信用に関する失敗です。

命に関わる失敗は言うまでもないと思います。

ですから、バイタルとか意識レベルとかがとても重要な項目ですよね。

信用に関わるものについては、あいてがいることなので、その相手に迷惑をかけることになるという意味で、なんだかなーっと。

あとは、迷惑をもしもかけてしまった場合とか、迷惑をかけることがわかっているお願いごとをするような場合には、信用を失う事を回避するようなコミュニケーションをとれるかどうかというところが大切になるのだと思います。

一度失った信頼を取り戻すのは大変ですし、まして、部署を代表しているような場合においては、自分の信用を失いかねない言動は、自分以外の人の迷惑になり得ますよね。

上記のような失敗は、しないようにいろいろな手段を講じるのはとても良い事だとおもいますし、そのような失敗をしてしまうことが目に見えている場合には何もしないという選択肢は良い選択肢だと思います。

逆に、失敗したとしても、自分一人が困るだけの失敗を過度に怖れる必要はないかなあと、思います。

自分ががんばって挽回すればすむ話なので、うまく行くかどうかがあやふやでもとりあえずやってみて、失敗するなら失敗して、その失敗から学んで成長すればいいのだと思います。

自分一人で悩んでいるときにはわかりにくかった問題点も、実際に自分がやってみてソレを第三者にみてもらい、客観的な目線で話をしてもらう事で、あっさりとわかったりする事もあると思います。

そんな意味でも覚悟をもって、どんどん失敗させてもらうくらいのつもりでいたらいいのかな、なんて思っています。

やってみて初めてわかる事は必ずある

多かれ少なかれ、頭の中でのシュミレーションでは明らかに出来なかったトラブルというのは発生するものだとおもいます。

そして、逆にやってみて初めてみつかる良い点も必ずあります。

実際と同じ規模で行う事が難しい場合には、小さな模擬的な環境で、改めてシュミレーションをやるだけでも、問題点や良い点がよく見つかるので良いのではないかと思います。

終わりに

具体的な事は、あまり書く事が出来ませんでしたが、やってみようかどうしようか迷っていることがあったら、とりあえずやり始めてみたら良いのではないかと思います。

そして、

「失敗しても何とかする」

と言う気持ちを持ち続けて、まずは実際に取り組んでみるということが大切になるんだなあと思います。

どうやっても言葉では伝えきれない面もあると思います。

取り合えずやってみられては、いかがでしょうか?

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実習について、実習終わった人と話をしましてからの話。

はじめに

本年度養成校を卒業される方々は、そろそろ長期実習が全て実習が終わる人が多くを占める時期かと思います。

最近、そんな今年実習おわった人話しをする機会がありました。

彼と話をしまして、自分自信が実習経験者ですのでいろいろと思うところもありました。

これから、実習にむけてがんばっていくことになる後輩君にとって役に立つ内容になるかどうかはわかりませんが、正直に思うところを書いてみたいと思います。

「運次第」な現状

結構話をしていてひろえもんが感じたのは、やっぱり実習先のあう・合わないって運次第なんだなあということです。

同じ学生が実習に行ったとしても、ある実習先によってはうまく行き、ある実習先によっては実習終了になるということは、割とあるようです。

本人の特性上の問題と、実習先の環境特性の双方によるところかとはおもいますが、運の要素もかなり高いなあと思っています。

安定的に作業療法士を養成するという観点からするとあまり望ましい事ではないなあと感じました。

実習時の経験は使える

養成校では、作業療法士になるためにいろいろな勉強をします。

ひろえもんもしてやした。

当たり前ですがいま、OTRとして働いている人々はすべからく、そのような勉強を経て働いています。

その勉強についてです。

ひろえもんは「座学で2年間学ぶよりも、数ヶ月の実習での経験の方が、日常の業務で使えるなあ」という実感をしてます。

座学も全くの無駄という訳ではないですが、長期実習の時に学んだ事がダイレクトに役に立っているなあと感じています。

無駄が少ないと言ったらいいのでしょうか?

んー。

なんと言えばいいのか。

どちらかといえば、言葉で学んだイメージよりも、具体的に経験したイメージのほうが、自分の行動を決断するときの材料にしやすいといえば、意味がストレートに伝わるでしょうか。

書籍に書いてあることを理解する際にも、実際の経験が先にある方が役に立つような気がしています。

実習と座学の順番は逆の方がラク?

実習に出るまでに、座学で学べるだけ学んでから出て行くのが現在のやり方です。

が、座学での学習コストは、実習してからの方が低くてすむような気がします。

理由は先にも述べたように、実習の経験を元にして書籍の理解を進める方がわかりやすいからです。

自分の同級生でも、国家試験の勉強をするときに、精神科の実習に行っていない人たちにとって精神疾患分野の勉強は相当手こずる感じでした。

一方、精神障害分野での実習経験がある人たちは、そんなに詰め込み勉強をしなくても直感的に問題を解く事が出来るという人が多かったです。

こんな経験から、やっぱりその分野についての症例をみる事が出来ていたり、実習として経験している事は、座学の学習効率を大幅アップさせるんだろうなとおもっています。

行ける場所が少ない

実習生にとって、実質失敗できない実習というのは非常に大きなプレッシャーになっていると思います。

ひろえもん自身「失敗したら、来年もういちどかあー」という、プレッシャーにやられそうになる事が実習中ありました。

実習中、学生自身の落ち度で実習中止になるのはある程度仕方の無い事なのかなあと思います。

しかし、現実にはとんでもない実習先もあります。

裁判沙汰にもなっています。

そのような場所に運悪くあたってしまうと、実習終了、もしくはその実習は勉強の場というよりも、苦行に耐える場所になってしまいます。

そうではなく、もしも実習先が6個くらいあって、それらの平均で実習の合否が決まるのであれば、より本人の実力が反映された合否結果が出るのではないかと思います。

加えて、学生の時点で視野を広げる意味でも、いろいろな場所で実習できる方がいいのではないかなあと感じています。

それは、就職先を考えるときにも役に立つはずですから。

実習の形の提案

総合するとこんなやり方が、実習生にはラクじゃないかなあと思っています。

いろいろ勘案すると、という意味でです。

色々欠点問題はありますが、上記の二つを改善する案のような何かです。

  1. 入学後、実習先でやる事や具体的な動き方について座学で勉強。
  2. 1週間程度 実習地で雑用業務
  3. みてきた事や経験した事について、レポート作成
  4. 今後学ぶべき事とその学習方法についての検討
  5. 基本的な業務ルーティーンについて、書籍と教授からお勉強
  6. 評価実習(3週間)
  7. レポート作成
  8. 長期実習(1ヶ月)を6カ所

非常に実習を重視した感じです。

OTSにとってのメリット・デメリット

メリット

①実習する施設が増えるので色々な所をみる事が出来る。

②変な実習施設にあたっても他の実習施設で挽回できる。

③卒業するまでには、それなりに即戦力

④実践的内容に即して、自分で学びを完成する能力が身に付く

デメリット

①座学をしてる時間がほとんどない

②体力面での負担が激増

③金銭面での負担が激増

④向いてない人は資格取得できる可能性が激減

結構金銭的なコストが現実的に大きな問題なんだろうなと思います。

すむところとか、食費とか、もともとすんでいたところの家賃だとか含めると結構な額が必要になりますものね…。

おわりに

実習の経験は、OTSのその後のキャリアプランニングに非常に大きな影響を与えるモノだと思います。

優秀な人材がその優秀さを発揮できるようなシステムが出来たらいいですよね。

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作業療法士に役立つよくわかる触診のコツ。ひろえもんの触診の方法論と、出来るようになるためにやったこと。

作業療法の、どの領域においても、作業療法士にとって評価の基本的手技である、触診についてのコツと練習方法を紹介します。

はじめに

作業療法でも、触診て、案外重要なんですよね。

「PTさんの仕事やん」

て言う人もおりますが、触診のできない作業療法士よりできる作業療法士の方が、関わってもらいたいと思うし、安心感が違いますよね。

実は、OTSさんとtwitterにてこんなやり取りをばいたしました。

何から評価したらいいかわからないと言うのは、作業療法学生と新米作業療法士のあるあるネタだと思います。

実際、自分も実習中にどの評価から始めるか、非常に苦労したなあということを思い出しました。

ですので、この記事を読む前よりも、「ああできそう」と思ってくれる作業療法学生さんと、新米作業療法士が増えたらいいなと思って書きます。

評価に必要なこと

まず、作業療法における評価において必要なことはなんでしょうか。

私は以下のようなことが必要と考えています。

・正しい知識

・正しい推察

・正しい確認、検証

正しい知識

触診であれば、筋肉や腱などの体の構造を知らなければ、どこに触っているのかわかりません。

地図もなく、文字も読めない外国の街を歩いて、目的地を探すようなものです。

とても効率が悪く、見つかる保証もありません。

作業療法の時間は、身体障害領域においては、1単位が20分です。

大げさに言えば、評価に無用な時間を要することは、作業療法対象者の十分な治療を受ける権利を奪うことに繋がらないでしょうか。

正しい推察

上記でも述べたように、時間のリソースは限られています。

正しい知識を十分に生かすための、戦略が重要です。

より効率的に、問題を特定するには、推察が欠かせません。

先ほどのように旅行に例えましょう。

目的地にたどり着くために、街をやたらめったら歩いて見つけるのは筋が悪いですよね。ではなく、きちんとランドマークを特定し、ランドマークとの相対的な方向や距離から目的地の場所を探すと、おおよその場所の目安がつけられるので、見つかりやすいはずです。

研究ではあり得ませんが、臨床においては、「だいたいこんな感じ」というのは極めて重要です。

正しい確認、検証

ただし、「だいたいこんな感じ」が、活きるためには、

「これで良い」

を確認できる根拠が必要です。

そこには、結果を知識に基づいて、分析する能力が必要です。

ここでも旅行に例えます。

到着した場所が、目的地だと理解できること、そしてそれによって、自分が通ってきた道のりは正しかったと言えることが、正しい確認と検証に対応します。

コラム やはり慣れは重要

上記3つの要素に加えて、重要なファクターとして「慣れ」があると思います。

例えば触診であれば、「患者様に触れる」と言うそれだけで、慣れるまでは緊張してしまいますよね。

こうした緊張に影響されやすい作業療法士は、結局、回数を重ねることでしか、「できる」感覚は味わえないものなのかもしれません。(ちなみに、私はこのタイプです。)とかいきなりこんな事を書いてしまっては、しょうもない、と思われるかもしれないですが、始めたばかりでできないのは当たり前なので、落ち込む必要はないと言うことです。

要するに、何が言いたかったかと言うと、継続が重要ということです。

触診の重要性

さて、そんな感じで触診なのですが、触診はもちろん、作業療法士にとって重要な技術の一つです。

死ぬほど抱えた苦手意識がいつの間にか消えて、できるようになっていたってだけで、よくよく考えると自分も触診苦手意識あったなあーということを思い出しました。

現在、精神科勤務なので、がっつり触診が必要になることは少ない、むしろ全然ないのですが、それでも、ときに不全麻痺の作業療法対象者の方とかもおられますし、筋肉の痛みを訴えておられたらそれが身体的なものか、精神的なものかを判別できないと介入するべきポイントが全く異なるのでやっぱりできるに越したことはないなあと思います。

触診は、「評価で必要なこと」の「正しい確認、検証」における強力な武器です。

重要です。

触診のポイント

触診でのポイントと、習得方法についてざざっと書いてみたいと思います。

間違っていたらすみませんです。ご指摘ください。

とくに、身体障害系で日夜、触診されている方のご意見伺ってみたいです。

よろしくお願いいたします。

触診とは

患者様に触れることによって、観察対象の状態を見ることです。

観察対象とは、具体的には、筋肉や骨、靭帯の状態や、その機能をみる事だと思います。

その認識で話を進めます。

MMT(徒手筋力テスト)できますか?

触診の中でも、非常にポピュラーというか知名度が高いのが、MMT(徒手筋力テスト)です。

たとえば、脳卒中後の検査でMMTは、やって当たり前ですね。

MMTは、触診として典型的かつ代表的で語りやすいので、まず、MMTを念頭において話をしていきたいと思います。

触診は、目的の意識がとても大切ですが、MMTにおいては、明確に筋肉を調べたい、特にどの筋肉がどの程度作用する能力を持っているのかを調べたいという明らかな目的があります。

やり方は一意であり、その評価の方法も非常に単純で、多くの人に共有される方法論です。国家試験にも当たり前の知識として出てくるものでもあり、すべてのOTRが一度はきちんと暗記するものでもあります。

このような書籍もあります。詳細が書いてあります。高いですけど。

できて当たり前と思われる内容ですが、できない人はできないです。

全員習っている内容なのに、なぜでしょうか。

きっといくらかわからないポイントがあるのだと思うので、自分の中にある思い当たる節を書いていきます。

基本的な用語わかりますか?

MMTにかぎりませんが、触診関連の解説書や指南書には、解剖学的肢位とか正中線とか、肩峰とか、解剖学的な用語が基本的に理解の前提として当たり前のように出てきます。

つまり、解剖学などの専門用語があやふやだと、解説書に書かれている事柄を実践するだけでも難しく、ましてや、意味をしっかりと理解しながら、正しい方法を身に着けることもできません。

解剖学などで、出てきた用語に自信がない場合には、それを放っておかずに、時間を見つけて調べることをお勧めします。

筋肉の前の骨学

筋肉を単体で覚えようとするとかえって理解が難しいです。

冒頭でランドマークが大切という話をしました。

筋肉を触診することは多いですが、その場合、筋肉を触るよりも、骨を触った方がわかりやすいので、骨をランドマークにしてそこからの相対的な位置を頼りに筋肉を探すべきです。

どこから起こって、どこで終わる筋肉なのかが、名前と一緒に把握できていると、おおよその機能の正しい推測ができます。なんと、逆に、筋肉の機能から筋肉の走行を予測することもできますが、それは骨に対する正しい知識があればこそです。

筋の走行の深さ

触診をきちんと行えるためには、きちんと筋の走行を知っておくことは大切だと思います。

一方で、深いところにある筋肉を頑張って触ろうとする新米作業療法士がいました。私のことです。頑張ってもさわれません。いくら走行が正しくても、です。

つまり、皮膚からどの程度の深さのところに、どの筋があるかなどは、大まかに把握しておく必要があるということです。

こればかりは、経験関係ないです。書籍などで別途勉強するしかありません。

実際に人体解剖に立ち会える人はあまりいらっしゃらないと思いますが、解剖学の教科書などに書かれている筋肉の断面図や人体模型などで、ある程度勉強できると思います。

今持っている解剖学の教科書にしっくりとこない人はこちらの名著がお勧めでございます。もっさりしていて、面白さのかけらもありませんが、役に立ちます。



物理学的な知識

物理嫌いな作業療法士が多くて個人的に悲しいです。

少し分かってるだけで、骨と筋肉と機能との関係性が、動的で生き生きとしたものになります。触診だけでなく、動作指導などにも使えます。作業療法士の強力な武器だと思うのです。

例えば、モーメントや、力の概念、運動方程式などがそうです。

とくに、モーメントの考え方は、国試の勉強の時にも役にたちますし、臨床に出てからも移乗とかでかなり使うように思います。すでに就職している人は、なおのこと勉強して感覚と結びつけることが必要だと思います。

国試の問題では、たとえば、トレンデレンブルク徴候とかの理解にもつながりますし、わかっておくといろいろ助かる場面が必ずあります。

 触っている感覚

そして、個人的にとても重要だなとおもっている物があります。

それは、筋肉や、骨に触っているという感覚です。

何を当たり前のことをと思われるでしょうが、この当たり前の感覚が得られるまでには、何度も触診を繰り返して、経験を重ねることが必要だと思います。「筋肉に触っている」という事がわからないと、実は触っているのにいつまでたっても「触診が出来る」という感覚に至れませんよね。

おすすめ触診の練習法

作業療法士が、触診上達するためには、最後に述べた感覚を身につけることが近道だとおもってます。恐れずに挑戦しましょう。

そのためには、次のような方法をお勧めします。

自分の上腕二頭筋で遊ぶ

まず、自分の上腕二頭筋に触れてみましょう。

なぜなら、上腕二頭筋の走行は単純です。さらに、機能もわかりやすい。

見た目でもわかりやすい。

さらに、皮膚表層に近い筋肉で触りやすい。

筋腹周りに紛らわしい筋肉も無いので、同定もしやすいです。

どうしてもわからないひとは、前腕外転位にして、肘を屈曲しましょう。

かなりわかりやすくなると思います硬くなったのが上腕二頭筋です。

わかりましたか?

これは内転位ですよ。

分かったら、肘の曲げ伸ばしをして、そして触ってみた違いを認識しましょう。

ある程度、触ってると力が入っている時の筋の触り心地と、脱力時の違いが何となくわかるようになってきます。

そのうち、力が入っていない上腕二頭筋でも走行がわかるようになってくると思います。

自分で、自分の上腕二頭筋触って、走行がわかるようになったら、他人の上腕二頭筋を同定する練習を学友やら同僚と一緒にしましょう。

このとき、相手も自分の上腕二頭筋を触って遊んでいると、自分のを触ったときに「上腕二頭筋を触られる感覚」も同時に習得しているはずなので、触っているところが上腕二頭筋かどうかの判定って容易だと思います。

あとは大きい筋肉で、色々試していきましょう。このようにして、いろいろな筋肉で、触っている感覚をつかんでいくことで、筋の触診って出来るようになっていくように思います。

機能が重複していて、同定が難しい筋肉もありますけれども(股関節内転筋群とか)、そもそも臨床にて筋単体の働きが重要になることって、手の外科等をのぞけばそんなに無いような気もします。

ですから、そんなに、過敏になる必要もないのかなあとおもったりします。

コラム 神経

支配神経と神経レベルがある程度理解できていると、麻痺のある患者様とお話しさせていただくときに、不必要におどおどする事が少なくなるので、触診のついでに神経について学び直すのもお勧めしたいです。

国試にも出ますしね。

おわりに

そんな感じで、触診苦手意識MAXだった私が、いつのまにか何となく触診できるようになった方法とかについて書いてみました。

自分自身書いてみて、学生時代あれだけ苦手意識あったのに、実習とOTRの経験をとおしてそれなりには出来るようになるもんだなあとしみじみとおもいました。

ひょっとすると書き落としがあるかもしれません。

何かあったときには、随時、追記したいと思います。

まとめ

触診は、作業療法の評価法の一つで重要。

触診は怖くない。

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『患者様の状態に「感覚」で共感することが難しい』という悩みについて

はじめに

この記事の無いようについては、タイトルままです。

昨日、同期のOTR仲間とおはなしをしていましてぽろりと出てきた悩みです。

その方身体障害系の領域に勤めていらっしゃるのですが、「ああ、そうだなあ」「精神科とおんなじだ!」と思いましたので、記事にしてみたいとおもいます。

きっと、これは新人OTR、OTS共通の悩みでは無いでしょうか?

悩みの根本

わからないと、支援しづらいというところに悩みがある事は間違いないように思います。

相手がどんなふうに感じているのかがわからないと、どんな風に介入したらいいのかもよくわかりません、という事なんだと思います。

4月は自分もその事ばかり考えて、一歩も踏み出せない時間が長い事続いていたよなあと思いました。

悩みの解決法

最近あまり悩む事がなくなっていたのですが、なぜかを考えました。

そうしたら、考えるよりも行動してみようと言う発想に変わっていた事に気がつきました。

悩むのは、結局、行動ができない事に原因があるのだと思います。

つまり、何らかの行動をしてしまえば、そもそも悩む必要性がなくなっていくのではないでしょうか。

割り切る

きっと、一朝一夕に感覚的に理解するのは難しいのだとおもいます。

患者様の状態を感覚的に理解するという事は、きっと健常な人間には難しいのではないかと思います。

いままで、自分が体験した事のある感覚のクオリアをつなぎ合わせて、どうにかOT対象者の方の感覚に迫ろうとしたところで、漸近する事しかできないんですから。

その感覚に迫るには、きっといかに長い時間をかけて1人の患者様と向き合うとか、どれくらい継続してその人のことについて考え続けるかとか、そういう質の解決方法が必要になるのだとおもいます。

諦めない

すぐにわからないからといって、いつまでもわからない物でもないと思います。

患者様からもらった言葉とか、様子とか、そういったものの蓄積が少しずつ力になるというか、確実にその感覚に迫るための自分の血肉となっていくように思います。

ですから、やっぱり、わかろうとする気持ちを持ち続けて、行動し続けると、なんとなーくわかってくる質の物だと思います。

検証する

そして、その感覚が正しい物であるかどうかは、きちんと検証する責任があると思います。

自分の感覚を元にして、「こうしたら楽になるかな」とか「こういう配慮をしたらできるようになるかなあ」と、実践につなげてみたり、家族の方や本人と情報交換をしてみたり、他職種や同僚とそれぞれの印象について話し合ってみたり、そういう過程が必要になると思います。

そのためには、他者とコミュニケーションをがんがんとっていく能力が必要になります。この辺りは、ひろえもん的にも、まだまだだなあと思うところで、もっともっとがんばらないと行かんなあーとおもうのです。

おわりに

自分自身まだまだ悩みは尽きないです。

考えすぎて、足が止まってしまう事も、実習中から何度もありました。

ですが、「就職してから今まで」の経験を元にして考えたときには、「患者様の事が一朝一夕にはわからない」という現実に謙虚になることが、この悩みに真正面から取り組むための、スタートラインなのかなと思いました。

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移乗の介助のときに現場の人が腰痛にならないために、必要だなあと現場の人間として思うポイント「移乗知っ得ナレッジ&テクニック」まとめ

はじめに

移乗がすっかり板について、とんでもなく上手になりました。

ひろえもんです。

実習のときに、あんなに苦手だったのに、短期間でこんなに上達するとは思ってませんでした。自分で思い返してみても、とても不思議です。

先輩にいつか腰をやると言われたのは今は昔、同僚の先輩方から「うまいね」と素でほめられる程度には上達しました。

思わず自画自賛してしまうくらいにうまくなってしまいましたので、そのままの勢いで突っ走って記事にしてみたいと思います。

きっと、わりと多くの人の役に立てるのではないかと思います。

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OTSもちろん、介助職のかた、看護師の方にもよかったら、見ていただきたいなあと思います。

てなわけで、拡散希望す。

あと、我流な面もあるので、間違っている場合には指摘いただけると大変嬉しく思います。

あと、長くてすみません。

厚生労働省の見解

ご存知のかたも多いかもしれませんが、この6月に厚生労働省は「職場における腰痛予防対策指針」って言ういうものを改訂しておいでです。

そのなかには、介護や看護作業による腰痛って言う部分に対しての明確な言及があり、厚生労働省的にも「腰痛問題やばいなあ」と認識していると言う事が伝わってきます。

抱き上げに関してなどは、「労働者の腰部に著しく負担が掛かることから、リフトなどを積極的に使用し、原則として人力による抱き上げは行わせないこと」と明記している。

また、「福祉用具の使用が困難で人力で抱き上げざるを得ない場合には、適切な姿勢においてできうる限り身長差が少ない2人以上にて作業すること」

(from http://www.qlifepro.com/news/20130623/revised-low-back-pain-prevention-measures-guideline-ministry-of-health-in-the-workplace.html)

はい。

ということで、まあ、厚生労働省的には、

「1人でがんばった結果腰痛になられて、使い物にならなくなったら損失なんで、物で工夫するなり、2人でがんばるなりしてくださいね」

という感じです。

より詳しく知りたい方はこちらどうぞ。よくまとまってます。

厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」改訂について 公益社団法人 全国有料老人ホーム協会

現実問題として1人でなんとかしないといけない場面は多い

とはいえ、道具が無い現場も、道具を使う時間がない現場も、人員が十分に確保できない現場も山ほどあると思います。

要するに、ケアの対象となる方の移乗を1人でスピーディーに、かつ自分も相手も安全に行う事が求められます。

なんだかんだいって、介護市場の経営者って労働者側に対して、結構シビアに時間と金のノルマを科してくる人も多いですよね。

んだもんで、そのためには、ある程度の知識と技術を身につけておく必要があります。

それが、自分と対象者の方の安全と快適さを保証する事に繋がっていくのではないかと思います。

移乗知っ得ナレッジ&テクニック

では、どんな知識や技術を身につけたら、腰を痛めず、ひいては、余計な力を使わず、楽に介助ができるのでしょうか?

ひろえもん小柄で体作りもろくにしていないので、技を使わないと移乗なんか絶対に無理です。逆に言えば、技を知ればだれでもラクに移乗できるようになります。

ありとあらゆる移乗動作は、細かい部分は違えど、意識しなければならないポイントはどれも大きくは同じです。

ですので、今回は、「ベッドから車いすへの移乗」を意識して記事を書かせていただきたいと思います。

さて、それでは、ひろえもんが普段使ってるテクニックと意識している部分に基づいて、書いていきます。

1.車いすの位置

というか、段取りの問題カモ知れません。

とにかく、一番最初に車いすをベッドに寄せたり、多機能な車いすが使用できる場合には、手すりやフットレストを外してみたり、リクライニングや座面の傾きを調節してみたりして、移乗する際の妨げにならないようにします。

慣れないうちは時間がかかりますが、できるようになると、移乗の際対象者の重心を自分が高く持ち上げる必要がないため、腰をやるリスクがかなり変わると思います。

車椅子をあれこれするためには、ある程度触れてみてからの知識が必要になるので、OTSの皆さんは、休み時間とかに許可をもらって、バラしたり傾けたり自分が乗ってみたりをお勧めします。

すると、移乗に対する理解がより深まるように思います。

2.ベッドの高さの調節

介護が必要な方が利用する最近のベッドは、電動で動くものが主流になりつつあります。

これらは、大体腰の位置を中心として「頭の高さ」「足の高さ」「ベッドの高さ」がリモコン操作で変更できるようになっています。

移乗の際、車いすによっては、手すりが外せないため、対象者の重心を高い位置に持ち上げる必要がある場合があります。

このとき、ベッドの高さをあらかじめ高くしておけば、自分で持ち上げる必要がないので、腰を壊すリスクは低くなります。

3.ラクする秘訣は”てこの原理”

てこの原理ってのは、あれです。

「してん、りきてん、さよーてん」

のあれです。

これを毎日、唱えているといつの間にか、ほとんど力を使わずに、患者さまがおこせます。

嘘です。

唱えるだけでなく、実際に使う事が必要になります。

「いまいちよーわからんですのう」というOTSさんはこちらの本がおすすめです。

直接移乗については書いてないですが、てこのついでに運動学が学べる上、就職してからも役立つ充実の内容なので、変な教科書2冊買うよりかなりお買い得です。

最悪、中学校の理科の教科書を引っぱりだしてもいいかもしれませんね。

4.重力を使う

自分と相手の体重を使うと言い換えてもいいかもしれません。

ベッドから、患者様を座位にする際に、この原理と合わせてつかうと、ラクができます。

5.密着する

自分の体の重心上に、相手のからだの重心を持ってきましょう。そのために、きちんと対象者に正しく密着する必要があります。

これがてこの原理の真骨頂です。

すると、普通に立ち上がる動作をするように、下半身に力を入れるだけで、ラクに対象者のからだを持ち上げることができます。

これをマスターすると、移乗の対象者がわりと大柄な人でも全然イケるようになります。

6.腰よりも足を使う

解剖学で習ったカモ知れませんが、回旋での脊椎の可動域はお世辞にも広いとはいいがたいですね。

患者様を持ち上げ、移乗する際、足を動かさずに腰をまわすと、いつか靭帯をいためる気がします。

移乗対象者の体の向きを変更する際には、しっかりと自分の足を動かして、時分ごと方向転換するのが良い気がします。

7.対象者の残存機能をフル活用

対象者ができる事を引き出すために、こちらがしんどい思いをするだけというのはつまらないと思います。

どうやったら、自分もラク、相手もラクに移乗ができるかを考えます。

下肢の筋力が残存しているのであれば、きちんと自分の足をつかって立ち上がっていただきましょう。

機能維持に繋がるだけでなく、共同して一つの課題に取り組むときのあの充実感がお互いに味わえるのではないでしょうか?

そのためには、移乗対象者のことがしっかりとわかっていないといけませんのでいろいろと情報収集が大切になりそうですね。

8.無理だと思ったら諦める

その場合には、2人がかりでやるなり、道具を使うなりするべきだと思います。

無理した結果として、対象者さんがけがをしてしまうような事態だけはなんとしてもさけなければなりません。

おわりに

介護やPTOT看護は、移乗動作、病棟によっては多分毎日やる事ではあると思うのですが、2人で、「平行移動」するばかりでは、上達しません。

経営者サイドの都合で、いつ人員が削減されるとも限らない訳で、1人で正しく移乗できるようなテクニックを身につけておくことには、自分自身にとってもメリットがあることだとおもいます。

なにより、対象者の方ができることを奪わないために、できる事なら、多くのひとに1人での移乗についてマスターしてもらいたいなあと思います。

学生さんにおかれましては、色々経験不足、知識不足等で大変かとは思いますが、「なにがリハビリテーション?」と考えながらがんばっていただきたいと思います。

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