その人の目標に応じて戦略的に作業を提供することが大切だと思います

はじめに

以前書いた

それは、とっても作業療法だなって

という記事にコメントを頂きました。とても「むむむ」な悩みどころなので記事にさせていただきます。

張り切って返信書いたらやたら長くなりました。よろしかったら読んであげて下さい。

コメント紹介

はじめまして。
お知恵を貸して頂けないでしょうか・・・?

この女性の場合は、人に踊りを教えるなど、人々と(複数の人間で)何か活動することを、お若いころから好まれるお方の様に見受けられます。

ところで、例えば、そのお方が元々好むことが、一人で静かに本や新聞を読むことであったり、一人でのんびりと写真撮影、ピアノ弾き、畑仕事、詩を書くなど、必ずしも誰かとつながって何かをすることが好みとは限らず、一人での自立的な活動を好まれるタイプのお方ならば、施設でどんな風に支えたら良いと思われますか。

その様な方々にとっては、やはり、一人静かに活動させてあげることが作業療法となるでしょうか。
施設側としては、そっと様子を見守ってあげつつ時折言葉を掛けてあげる様なスタンスで居るのが、合うと思いますか?

まずお詫び

最近記事の更新が全く出来ていませんでした。

リアルの生活が忙しかったのもありますが、正直コンテンツ管理に全く意識が行っておりませんでした。実は、このコメント4月5日にして下さったもののようです。

わざわざ質問いただいた匿名さんには深くお詫びもうしあげます。

どうもすみませんでした。

そして、非常に有意義なコメントありがとうございました。

自閉的な人とどう関わるか

ようするに、そういうテーマだと思います。

これって相当難しいテーマですよね。

学生時代にぶつかって、ぺちゃんこにされた壁です。

なぜ難しいか。

まず基本的なスタンスとしてはその人にとっては、積極的に誰かが関わりを持とうとすることそのものが侵襲的といいますか、ストレスな訳です。

より良い変化を促す為には関わることが必要なのに、関わりを持とうとすることがネガティブに働いてしまう可能性が高いという、ようするに「ジレンマ」ですね。

直接的な関わりをもちいれば、こうした人に影響するのは超一級のコミュニケーション能力が必要です。多分。

そして、それは、誰にでも出来るものではありません。

きっと大切なこと

ここで、視点を変えます。

まず、関わりを具体的に考える、つまり「戦略を練る」前に、介入の目標を明確にしたいです。

OTRにとり、「作業療法士が作業提供士であってはならん」という言葉は良く耳にします。

そして、自分もそのようにおもいます。

そのためには、やっぱり戦略と言いますか、その戦略を準備するために達成するべき目標の明確化が必要だとおもいます。

簡潔には、手段をあれこれと具体的に考える前に、目標を明確にしましょうってことです。

自分の足で歩いて旅するときには、やっぱり地図と方位磁針が必須です。

もし無かったら?

きっと、なかなか前に進めなかったり、ひどいときには逆方向に進んだり、運良くうまく行ったとしても次も同じように進めるとは限らないでしょう。

目標の設定

コメントには具体的な情報があんまりないので、申し訳ないですが、ひろえもんの妄想力で補わせていただきます。

たとえばそのひとが、日中過ごす為にヘルパーを利用しているのに、その人と巧く関われてないのであれば、「人ととうまく関わりがもてるようになる」は目標になるでしょう。

あるいは、初期から中期の認知症の方でBPSDが激しい方であれば「一日施設で問題なく過ごせる」が目標になると思います。

この二つの事例で考えていきます。

戦略の構築

前者の事例

「人とうまく関わりが持てるようになる」という目標のためにどんなことをするかという事になります。

たとえば、一人でのんびりと写真撮影する人であれば、その写真を施設の壁に張り出して個展コーナーを作ります。(もちろん本人に了解を得て)

これは写真がきっかけで、スタッフや他の施設利用者とコミュニケーションをとるきっかけを作る戦略です。

後者の事例

「一日施設で問題なく過ごせる」が目標でした。

ですから、たとえばそのひとが写真が好きで、一人で写真に集中している場面では落ち着いて心穏やかに過ごすことが出来る人なのであれば、カメラを渡して様子観察ってのは「あり」です。

「その人が落ち着いて過ごせる何か」を探して提供する戦略です。

ついでに、その方が撮影した写真を現像して家族の方との橋渡しに利用するなどの活用も考えられます。があくまで「一日施設で問題なく過ごせる」が目標なのでおまけです。

写真の使い方が違う理由

それは目標が違うからです。

作業療法主体で考えない

自分の学生時代の具体的なエピソードをここに公開するのは、心理的に辛いのでしませんが、ふりかえるに、こういう問題って供給する側の理論で考えるので、迷っちゃうんですよね。

ですから、

必ずしも誰かとつながって何かをすることが好みとは限らず、一人での自立的な活動を好まれるタイプのお方ならば、施設でどんな風に支えたら良いと思われますか。

という疑問が生じるのは、誤解を恐れずに言えば「問題設定がマズい」のだと思います。

たとえば、こういう疑問を持ったら良いのだと思います。

「どうやったらこの人が、笑って過ごせるか?」

「この人が直面している(しそうな)社会的な課題ってなんだろう?」

作業療法という仕事は、そういう問いを持った瞬間に楽な仕事ではなくなります。

が、楽しくなるのです。

おわりに

戦略と目標って大切です。

リハビリテーションに関わる職種にとっては、ある意味当たり前の事なのでしょうけれど、具体的な実践が要求される日常業務の中でつい置き去りにしてしまう要素でもあります。

そして、戦略を構築する戦術の種類もたくさん持っておくことももちろん大切です。

なにやら抽象的になってしまい申し訳ないです。

非常に有意義なテーマを提供して下さった匿名さんに改めて感謝いたします。

今後ともよろしくお願いします。

おまけ:お願い

一人上手もいいんですが、今回みたいに質問や疑問のやり取りが出来るととても楽しいです。

このブログが、もっともっと学生さんや、新人さん、中堅様、ベテラン先生、他職種の方々といろいろなやり取りができる場になればいいと思います。

ひろえもんは、自分でテーマを立ち上げて記事を書くよりも誰かから「これってどうなん?」っていうテーマを投げてもらってそれについて考えることのほうが得意です。

ってことで、ツイッターでもブログでも良いので、がんがんからんであげてくださいませ。

以上お願いでした。

久々に更新したと思ったら、えらい長い文章になってしまいまして、えらいすみませんでした。

おわび申し上げます。

「いいな!」と思ったら、シェアをお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。