社会と隔絶されていたら、作業療法じゃない

作業療法として提供されるものは、全て、社会活動や外の誰かと繋がりを持ったり、またそれが感じられるようなものでなければならないと思っています。
なぜかというと、前回の記事でまた書きますと言いましたが、作業療法は医療の一端だからです。
それは狭い意味での医療ではなく、これからの時代により必要とされることになる、社会的医療だからです。
社会的医療とは、その人の社会的な回復を目指すということです。
ICFという枠組みは、まさにそのことを雄弁に語っています。
病気になった時に提供さるべきものは、これまでの医療の枠組みにとどまらず、その人が社会とのつながりの中で自分らしく生活できるようなありとあらゆることであるという考え方です。
これは、世界の医療保健の統括団体であるWHOが策定勧告したものですが、まさに作業療法の理念そのものです。
この理念の実践には当然、作業療法は積極的であらねばならないと思います。そして、そのためにはありとあらゆる作業はその人と誰か、もしくは社会との繋がりが先になければなりません。
作業療法と称して、いつまでも無目的にROM訓練を行うのが、良い顔されないのはそういうわけです。
逆に、その先にきちんと目指すものがあり、それが社会参画につながるものであれば、だれもなにも文句を言わないと思います。
そうした枠組みから外れた作業療法は医療ではないです。


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