「知らない」は死活問題。生活行為向上マネジメントを勉強してきました。

以前、生活行為向上マネジメントについての記事を書きました。

「生活行為向上マネジメント」って何?よくわからないのでいち作業療法士が調べてみた結果

今回は、研修会行ってきたのでご報告と、自分の理解の確認のための記事でございます。

はじめに

生活行為向上マネジメント(MTDLP)は日本作業療法士協会肝いりの「作業療法の30センチ物差し」。要するに、作業療法を評価するための尺度です。作業療法士の取り組みが、良いのか悪いのか、という質を評価するためのものであると言えます。

ですが、生活行為向上マネジメントは作業療法士のみならず、他職種も十分運用可能な代物。はたしてその実体は。

先日研修会に参加してきて、ちょっぴり聞きかじった裏話のエッセンスもふまえ、問題ない範囲で共有したいと思います。

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生活行為向上マネジメントについて改めて

作業療法士がこんなことをしていますということを世の中に説明する為のツールです。

まえにこんな記事も書いたのでよかったらよんでみて下さい。

今日からはじめる生活行為向上マネジメント。意外と難しくない?存外面白いかも?

MTDLPに対する、ざっくりとしたひろえもんの印象とかがかいてあります。

正直はんぶん「MTDLPどーでもいい」とおもっていました。恥ずかしながら。

が、研修を終えて大きく受け止め方が変わりました。

MTDLPは作業療法士の業務を表現する重要なツール

「作業療法士ってなにしてるの?」

という疑問は、他職種のみならず、日本の一般的な人々の自然な感想です。

ひろえもん自身、そうした意見があることを強く感じ「作業療法.net」を立ち上げました。

そして、日本作業療法士協会はその答えとしてMTDLPを作ったのだと思います。

つまり、MTDLPは、作業療法になじみの薄い一般の方々に対して「作業療法というものはこういう物ですよ」という説明をするための有力なツールという側面があります。

そして、作業療法士がMTDLPを知ることには、自身が作業療法の実践についての理解をふかめ、それを他者に伝える技能を高める事に直結すると感じました。

作業療法士はMTDLPを知っておいた方が良い

使うも、使わないも自由です。

MTDLPは、結局フレームワークであり、ツールでしかないので、事例の全てに適応できるものではありますが、得意な事例と不得意な事例があります。

たとえば、自分の意志を言語化して伝えることが困難な、小児の事例などではCOPMと同様に運用にそれなりの困難が伴います。

ですが、とにかく知っておくことが必要です。

とくに、その枠組みについて説明が出来る程度に熟練しておくことが求められるようになります。

ぶっちゃけ、これはもう日本という国の大枠まで巻き込んでの、日本のOTの既定路線です。

個人的に「淘汰」という言葉は大嫌いです。

が、MTDLP知らないと日本でOTやっていけない世の中はもうすぐそこまできております。

先日たまたま日本のOTのリーダー伺った、臨床の世界だけでは見えてこない「裏事情」。

そこから、導きだされる結論から言えば、間違いなくそうなるはずです。

とにかく勉強しましょう。

MTDLPを学ぶには

研修会に参加するのが手っ取り早いです。

自分だけで勉強するよりも、いろいろな意見のやり取りを行う中で多角的に運用する方がMTDLPの効果をより強力に発揮できると感じました。

事業として各県士会レベルでの研修会はこれからどんどん開催されていくはずです。

時期を逃さずに参加しましょう。

日本作業療法士協会のサイトにある資料は、だれでも見られます。

ご存知でしたか?webだと2000円が無料に。日本作業療法士協会の配布物

なんと、MTDLPのパンフレットは無料です。

MTDLPの課題

重複している項目が多く、運用上の不合理性を早急に解決することが必要と感じました。

ITを導入することも視野に、スピーディーに運用できるようにする事が必要と感じました。

また、適切な運用ができるようになるためには、なんどもMTDLPの枠組みを使って自分の物にする必要があります。

そのためには、トップダウン的な勉強会だけでなく、草の根的な勉強会が開催されるレベルまで周知されるようになる必要があると思います。

まだまだアップデートの最中ですが、それは実用性がどんどん高まっていることを意味しているとおもいます。今後も継続してフォローを行っていくことが大切かなとおもいます。

おわりに

MTDLPが巧く使える作業療法士が増えることは、日本の作業療法士のレベルを一定レベルで担保することにも繋がります。

対象者視点では「どーでもいい」政治的な課題を一番波風無く解決する上でも、非常に強力なツールです。保険制度の改正に向けてのエビデンスの提出を行うことができるようになります。

とにかく、まずは「知る」ことかなとおもいます。

「生活行為向上マネジメント」って何?よくわからないのでいち作業療法士が調べてみた結果

最近、作業療法界隈で、

「生活行為向上マネジメント(MTDLP)」

という言葉を最近よく耳にするのですが、正直「???」でしたので調べました。

追記:2017/12/24 加筆修正

はじめに

なんとなく、現在進行形の概念なんだなあということは、知っていたのですが、積極的に関わる事の無いまま現在まで来てしまいました。

が、とある本の著者に実際にお会いしまして、「これ(生活行為向上マネジメント)を積極的に活用しないなんて!!」という趣旨の発言を頂きました。

ひろえもん、いち作業療法士として、個人的に何となくショックでした。

ので、勉強してみることにしました。

以下そのまとめです。

「生活行為向上マネジメント」とは

作業療法士の取り組みを説明する新しい枠組み

の一つということになるそうです。

そもそも、このあたりから全くわかっていませんでした。

要するに、

「生活行為向上マネジメント」という概念は、

『作業療法のプロセスを表すツール』

らしいです。

また、

「作業療法の標準的な形を一般の人に示すための物である。」

とのことです。

いわば、作業療法士でないと今ひとつピンと来ない「作業療法」という概念について、世間一般に積極的に発信をしていくために新しく作り出されたツールであるようです。

生活行為向上マネジメントの概要

概念図は以下の通りです。

seikatukouikoujomanejiment.png©︎日本作業療法士協会

人間の生活が、「生活行為の連続」によって成り立っていることを示す図ということになるそうです。

この「生活行為」という言葉は、作業療法におけるいわゆる「作業」の意味と等価だそうです。

「作業」という言葉だと、誤解や認識の齟齬が発生する可能性が高いので、新しく「生活行為」という言葉を作り出したと、こういうことになるようです。

MTDLPにおける生活行為の構成要素

生活行為はこの概念図では5つに分類されています。

ADL

IADL

仕事・生産活動

余暇活動

社会参加活動

ADL

「日常の身の回りの活動」にあたりますね。

服を着替えたりとか、食事を食べたりとか、自己維持活動とか言われるやつです。

IADL

「家事などの生活を維持するための活動」にあたりますね。

買い物とか、そういうやつです。

仕事・生産活動

「仕事などの生産活動」にあたります。

要するにお金を稼いで、生活を維持するための原動力となるような生活行為ですね。学生だったら、ここに勉強が入ってくるのかなとも思いますが、どうなんでしょう。

余暇活動

「趣味などの余暇的作業」にあたります。

人生のお楽しみというか、人生に潤いを与えてくれる、そういう活動のことですね。

典型的に紹介されるのはスポーツや、レジャーなどでしょうか。

とにかく、その人が楽しいと思えるような活動だったらなんでも当てはまると思います。

社会参加活動

「地域活動などの作業」にあたります。

通学路の交通整理のボランティアとか、祭りの実行委員会とか、そういう活動が地域活動などの作業にあたると思います。

他人と何か社会的意義のある活動を展開すると、ここに入ってくると思います。

「生活行為向上マネジメント」制作の経緯

生活行為向上マネジメント(MTDLP)が、出来るまでには、「一般社団法人作業療法士協会(OT協会)」と国との間に、以下のようなやり取りがあったみたいです。

・OT協会、高齢化社会ふまえて、国に対して提言行う

・国から「OTの社会的認知度および影響力って正直大した事ないよね?」とストレートかつ容赦のない返答

・OT協会「んじゃ、社会的認知度あげるし有効性示すわ」

生活行為向上マネジメント作成

こんな感じらしいです。

あくまで、伝聞ですけれど、日本作業療法士協会の偉い人にたまたま聞いたので多分あってると思います。

「生活行為向上マネジメント」の成立・完成

最初は、高齢者への作業療法の有効性を示すをコンセプトに始まった「生活行為向上マネジメント」は2010年に完成したのですが、

「急性期をはじめとする医療の現場や入所施設、介護職とOT連携ツールとしての活用の可能性を検討して」

完成させたとのことです。

あくまでわかりやすさ最優先な感じですので、齟齬ありまくりだったとしたらご容赦いただき、より良い記事を書いていただきたくお願い申し上げます。

生活行為向上マネジメントの具体的内容

「生活行為向上マネジメント(MTDLP)」は、作業療法のフローを抽象化したツールになってます。

だから作業療法士には、違和感の無い内容と言えます。

意味のある生活行為に焦点を当てた支援が、生活行為向上マネジメントの至上命題

「意味のある生活行為」とは、「意味のある作業」というやつです。

まあ、「意味がある」から「作業」なのです。

それらをどのように支援するか、という作業療法士のプロセスをある程度固定化させたものが、生活行為向上マネジメント(MTDLP)なのです。

「生活行為聞き取りシート」「生活行為アセスメント表」「生活行為向上プラン表」の3つのメインシート

作業療法士の支援プロセスを具体化したものということで、

生活行為向上マネジメントには、「生活行為聞き取りシート」「生活行為アセスメント表」「生活行為向上プラン表」の3つのメインシートが存在します。

これらのシートは作業療法士が一般的に行う

作業療法対象者への聞き取り

評価

介入プログラムの立案

という3つがそれぞれ、集約されたものになっており、内容にも連続性があります。聴取や、支援プログラムの立案の際には、対象者の方の家族の意見にも焦点を当てており、より柔軟に双方の意見の調整やそのマネジメントを行うことがそれらの要旨です。

コラム 生活行為向上マネジメント活用の未来

以前参加した講演の中で、講師の方が面白いことを言われておりました。

なんでも、「将来的には、シートをOT利用者が自ら記入し、OTのもとに相談に来」てもらえるような構想もあるのだとか。

そういう人は、作業療法士の助言を必要としない可能性が非常に高いという点を除けば非常に良いアイディアだなと思いました。

その辺が、生活行為向上マネジメントの難しさなんだろうなと思います。

生活行為向上マネジメントの用紙をまとめると

生活行為向上マネジメントは、

いままで作業療法士がやってきたオーソドックスな作業療法の形を

ツールとして誰でもできるように形にしたもの

生活行為向上マネジメントのより詳しい情報について

「生活行為向上マネジメント」は現在進行中のプロジェクトであり、これについては調べたら調べただけ新しい情報が得られるような状況だとおもいます。

要するにきりがない感じがいたしました。

ので、今回はきっかけ程度の内容にさせていただきます。

申し訳ございません。

代わりといってはなんですが、今回参考にさせて頂いた内容についてご紹介させていただきます。

生活行為向上マネジメントの流れと各書式
http://www.jaot.or.jp/wp/wp-content/uploads/2011/04/h22rokenjigyo-report2.3.pdf

平成23年度老人保健健康増進等事業
<生活行為向上マネジメントの普及啓発と成果測定研究事業>
http://www.jaot.or.jp/members/h23kenkyujigyo-roken/

作業療法ジャーナル 2013 5月号
https://www.miwapubl.com/products/detail/1428

おわりに

要するに国や社会に対して、作業療法の認知度を如何に高めていくかというテーマに対する一つの答えが、「生活行為向上マネジメント」なのだとおもいました。

そういう意味で、このサイト「作業療法.net」のコンセプトと丸かぶりで、ひろえもんとしては、今後も応援していきたいなーと思うところです。

「作業療法」の認知度が高まると、それを必要とする人に作業療法というコンテンツをリーチする事が出来る可能性が格段に高まるはずなので、作業療法の認知度を高めるという試みは、誰かが何らかの形でやらないといけないんだとおもいます。

ひろえもんはひろえもんで出来る事を、ちまちまとでもやっていきたいです。

はい。

まとめ

生活行為向上マネジメントは、

作業療法を実践を(で)語るためのツール