子宮頸がんワクチン問題と「医学的な真実が殺される」社会で作業療法士をやってるということ

作業療法士は、日本では医療職に分類されますが、医療関係の情報の取り扱いの闇というか難しさを感じる「子宮頸がんワクチン問題」、ご存知でしょうか?

医師でジャーナリストの村中璃子氏が、ネイチャー誌などが選出するジョン・マドックス賞の今年の受賞者に決定したことを知り、追加で関連情報を知れば知るほどに、衝撃を受けたので記事にしました。

先進国である日本の、医療情報の扱いの質には、こんなに低い面もあるんだよ、っていうところを感じていただければ幸いです。

2017年12月17日 追記:最後に新しい記事へのリンクを追加してます。

子宮頸がんワクチン問題のここがヤバい

「科学的正しさ」が、国などの大きな組織・団体に黙殺されてしまったことです。

加えて、医療に関係する情報を受け取る側が、何を信じたらいいかわからなくなる点です。多くの人が、テレビでやってる情報は正しいと思う日本の世の中なのに、その信頼を裏切るような情報がテレビで提供されていた、と言い切ってしまって良いと思います。

この2点は、情報がスピーディーかつ大量に消費される世の中の宿痾とも言えるのではないかと思います。この問題意識は、もっと世の中から重要なものとみなされる必要があると思っています。

そもそも子宮頸がんワクチン問題

ここでいう、子宮頸がんワクチン問題とは、以下のようなものです。

そもそも、子宮頸がんには様々な原因があることを前提として、そのうちの80%以上は2つの型のヒトパピローマウィルスの感染によるものと言われています。

こうした子宮頸がんを予防するには、上記のウィルスに効果のある子宮頸がんワクチンの投与が安全かつ有効だというのが科学的意見です。

しかし、「子宮頸がんワクチンの使用によってけいれんや歩行障害、神経性の副反応が出る」という趣旨の反ワクチン運動がメディアに取り上げられ、日本政府はその主張に根拠がないと認めながらも、子宮頸がんワクチンの投与に及び腰になってしまったということがこの問題です。

このように、

子宮頸がんワクチンのリスクが過剰に強調されたが故に、

子宮頸がんワクチンが投与されていれば、本来子宮頸がんにならなかった女性が子宮を失い、

その人に本来生まれているはずの子供が失われる

というなかなかショッキングな事態が、

「国の政策によって」

引き起こされているのでは、という問題

です。

村中璃子氏の仕事

前述のような状況に強烈な違和感を感じたのが、医師でありジャーナリストの村中璃子氏でした。

子宮頸がんワクチン副作用の研究の過程で、不正があったことを指摘し、理路整然と、反ワクチン運動への反論を行いました。

その過程で、名誉毀損で不正な研究を行った科学者に訴えられるなどしながら、間違いを科学的な視点で正した功績が認められ、あの著名な科学雑誌ネイチャー誌などが選出するジョン・マドックス賞の今年の受賞者に決定しました。

コラム 「報道しない自由」を行使する日本のメディア

筆者は、ネットの情報から、今年のジョンマドックス賞について知りました。

しかし、大手のメディアでは、あまり報じられているところを見ていないです。

同じ違和感を感じているネット上の意見を見ましたが、ジョン・マドックス賞という有意義な賞を受賞したことを、もっと、日本のメディアは日本の医療情報に責任を感じるのであれば、大々的に報じるべきだと思います。

今回のことで、今の日本のメディアに正しい情報を広めることを期待してはいけないということを学びました。ある意味で、誤報を流してしまったということを認めてでも、きちんとした情報を流そうという姿勢が欲しかったです。

そうなると、ネットを使って情報収集した方が、まだ検証することを心の片隅に意識してるという面で、積極的でいいのかなと思います。

作業療法も科学性大事

リハビリ界隈にて、ある組織で大御所さんとかベテランさんの発言が影響力が強くて、科学性が失われてしまう現象と今回の件が重なりました。

心は大切です。

それを前提として、科学性を本当に大切にできているか、をきちんと問い直す時期にリハビリテーション、作業療法の世界もきてると思います。

今回のことを教訓として、作業療法士の世界にも必要になってることはなんでしょうか?

論理的思考の強化

論理的思考能力はいわゆる「できる」人たちが共通して獲得している能力ですし、科学を支える根底です。

情緒を使いこなすには、確かな論理的思考が必要です。

実践と同時に検証研究ができる環境設定

AIとかビッグデータとかを活用するのが普通になってる世の中です。

普通の臨床で、研究できるような枠組みを発明することも必要かなと思います。

実際の関わりと、その結果の相関や因果関係を検証できる仕組みの導入が作業療法の世界全体に必要になっていると思います。

作業療法士の学術的な知識技能の向上

作業療法士で学術的な分野で活躍している人は、同じ顔ぶれの人が多いです。

これは、臨床しながら研究するのが大変だからということに加えて、学術的な内容をきちんと理解するには、臨床とはまた別の能力が必要になるからだと思います。

まず必要なのは、作業療法士一人一人が研究の内容を検証できる能力を獲得していることだと思います。

そして、自分の臨床を学術的かつ科学的に説明するためには、どのようにすればそれが可能なのかということを学んでいく必要があるのだと思います。

発信能力の強化

作業療法士一人が、その治療方法や主義の有効性を認識していたとしても、それを周囲と共有することができなければ、本当は解決することができたはずの世の中や組織の課題を解決することができないということになります。

そうならないためには、科学的に正しいことを、きちんと周囲に対して説明することができ、広げることができることが必要です。

人と繋がることができ、作業療法士としての自分の意見に耳を傾けてもらうことができるような自分であること、そのためにも、情報を科学的に検証する能力を獲得する努力が必要だと思います。

疑うこと

偉い先生が言うから、

科学者が言うから、

映像があるから、

本当に正しいのか、

書籍になっているから本当に正しいのか

いろんなツールが安価に使えるようになってるんだから、

車輪の再発明するくらいの気持ちで、

疑って、試して、

「ああ、ほんとだ」

と思えることが一番必要かなと思います。

誰かが言ってることを鵜呑みにするんじゃなくて、

覚悟を持って、その情報に相対することが必要だと思います。

自分で考えて自分で決める

作業療法士として、一番大切なのはここだと思います。

お金儲けの現実といろんなバランスを取るためには、作業療法士に一番必要な能力は、心情と科学性を踏まえて、自分でしっかりと考えることだと思います。

安直な感情に惑わされず、社会とその問題解決にとって本当に必要なことを提供できることが、作業療法士が本当の意味で社会貢献できる唯一の方法論だと思います。

周囲からどれだけ圧をかけられても、貫けるだけの村中璃子氏のような強さを作業療法士一人一人が獲得するには、本当の意味で「自分で考えて自分で決める」と言うことが必要になると思います。

今も将来も大切にする

今をごまかして、将来を台無しにする無責任を、リハビリテーションと称してやってるとしたら最低なので、一作業療法士としては、そのようなことがないようにしたいと思います。戒め。

まとめ

いち作業療法士として、

「正しいこと」は、科学的に自分で見極めるべし。

参考:

https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/hpv?utm_term=.xaeNn45GK#.wsxzKWamg

http://blogos.com/article/264220/

http://www.sankei.com/premium/news/171216/prm1712160022-n1.html

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