10月下旬、秋晴れの空の下、約400世帯が暮らす宮城県東松島市の大曲仮設住宅の敷地にある公園で開かれたバーベキュー大会。どこにでもありそうな光景だが、この仮設住宅にとっては記念碑的な出来事だった。
ボランティアがお客さんになった一日(震災取材ブログ)@宮城・東松島
被災された方は、いまだに復興が進まない環境の中で、さまざまな人の助けを借りて生きています。
そして、普段は、支援される側の役割を演じることが多いのではないかと考えていました。そのことについて、書かれた記事があったので紹介します。
この日のもてなし役は仮設住宅で暮らす被災者。「お客さん」はこの仮設に出入りするボランティアや支援組織のスタッフら。いつもとあべこべの役割は、支援してくれた人たちに感謝を伝えるため。そして、今後は自分たちの力で立っていくという住民の決意の表れでもある。
つまり、普段と立場を逆にして、サービスを提供する側と提供される側の関係をあべこべにしたわけです。何かをされてばかりだと、どうしても人間関係がそういった支援者、被支援者という立場で固定されてしまいがちです。そうした意味で、このような試みには非常に意義があるのではないかと感じました。
また、
一人ひとりの顔を見ながら感謝を伝えた自治会長の小野竹一さん(64)は「ボランティアさんにはこれからもお世話になるが、自分たちも何かできるということを確認したかった」と話す。
といった発言からも、人が何かを誰かのために行うという、その行為そのものが人間の自尊心と深く結びついたものであると考えられます。
このことは、作業療法士という人に作業を提供するときの視点として大切にしていきたいなと思います。
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