「今の日本人にはないかもしれないもの」。あるいは、豊かさと引き換えにして、失ってしまうかもしれないものについて。

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はじめに

今日は、中国のニュースの紹介とそれについて、です。
まず、紹介しようと思った理由について簡単に。
まず、内容について、純粋に「凄い」とおもったこと。
そして、「もし、自分が、両親の立場だったら?」とおもったこと。
あるいは、「日本では、どういう解決を見るだろう?」と考えたこと。

などなど、いろいろ思うところがあったということが、ご紹介いたします理由です。

ニュース概要

冒頭でも紹介したように中国での出来事です。
かいつまむと、

・主人公は夫婦
・息子は、オートバイの事故で、自発呼吸困難
・経済的な理由から、病院には入院できず
・そのため、なんと、二年間も、人力で、手動のビニール製ポンプをつかって呼吸を介助
・負担を減らすために、作成した、自家製人工呼吸器も、電気代節約のため、日中は使用できない
・介護は24時間必要
・息子は意識清明

なかなか、衝撃的です。

もし自分が両親の立場だったら

正直、息子の介助をすることをためらうかもしれません。
もちろん、子供の命が、たとえどんな形であっても、永らえることは、それは、親として無上の喜びです。
しかし、自分の子供が、たとえば、「もう死にたい」といったとき、自分はどうするだろうと、考えた時、結局答えは出ませんでした。
きっと、その時になってみないとわからないのだと思います。

しかし、実の息子とはいえ、これだけの介助を二年間も続けた、それはすごいことだと思います。

もし日本だったら

きっと、即、病院でしょう。
そして、必要に応じて、呼吸を介助するための装置が、保険によって、準備されると思います。
きっと、多くの場合は、電気代を気にすることもないと思います。

また、介護疲れが、ニュースになったりするように、ここまで頑張ることはできないと思います。
家族をフォローするための、何らかのサービスが必要とされるでしょう。

今回ご紹介したニュースで、夫婦が、そうしたサービスを利用できない背景には、こんな事情があるようです。

 中国当局はこの10年間で健康保険制度を広く拡大し、農村部もその対象になっているものの、給付額は少なく、重症患者や慢性疾患の患者は医療費を家族に頼らざるを得ない。

AFPBB News

経済規模を拡大しているとはいえ、中国でこれです。
国際社会と比べると、日本は、恵まれすぎているくらい、福祉が充実しているのだという現実にぶち当たった感じがしました。

さいごに

いろいろすごいと思いましたが、こういうセリフが、言うことが、一番すごいなあと思いました。

夫の敏足さんは国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)に、夫婦共々「あきらめようと思ったことなど1秒たりともない」と語った。「わずかでも生きるチャンスがある限り、わが子の命をあきらめる親などいないでしょう」

AFPBB News

人として、生きる上で大切な観点を、教わったと思います。
こういう気持ちって、豊かな生活をしていると、そうでない場合に比べて、意識することが少ないような気がしています。

あとは、バイクをはじめとした、交通事故の恐ろしさも、意識するべきだなあと思いました。

参考:自家製呼吸器で息子の命支える中国の夫婦 - AFPBB News 


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