生活行為っていうのは、作業療法の世界で「作業」と呼ばれてきたことです。
つまり、人が生活を送る上で行う様々な行為、行動、その結果となる参加などなどを幅広く柔軟に含んだ概念です。
現在、日本作業療法士協会が主体となってさまざまな研修会が開催されているところでもあります。
なんで作業という言葉を使わなかったかというところなんですが、漏れ聞いたはなしでは、他職種連携を深める上で作業という呼び方をやめてほしいんですが…という国の要望にてそういう名称への変更が図られたそうです。
ひろえもん的には、世間一般が思う作業とかなり乖離があるので、まあしかたないかなとおもいます。
同時に作業療法というものについて、また作業について十分に作業療法士が発信して来れなかったということを端的に表してる状況だなと言うふうにもおもいます。
さて、厚生労働省が、身体機能面重視だったこれまでのリハビリのながれから大きく舵を変更して、今後は活動や参加に焦点をあてたリハビリテーション施策を進めようとしています。
それが、「生活行為向上リハビリテーション」だったのですが、どうやら「生活行為改善リハビリテーション」へと名称の変更がなされたようです。
内容としては、日本作業療法士協会が押し進めてきた「生活行為向上マネジメント」の流れをそのまま汲んだものであることに代わりはなさそうですが、これまたどこかしらから物言いが入ったようです。
たしかに、向上よりも改善のほうがイメージしやすいとおもいますが、いち作業療法士としては少し複雑な気持ちになりました。
なんだかこれまでの医療モデル的な考えが、背景にあるような感じがしたからです。
「よくならないとだめなの?」っていう、根源的な問いがそこにあるような。
しかしながら、そんなこんなはとりあえずおいておいて、今後世の中の「リハビリテーション」の主流となっていくであろう生活行為改善リハビリテーションについては、しっかりとフォローをしていきたいとおもっています。
いずれ「生活行為改善リハビリテーション」専門ページなんかもつくっていきたいとおもってますので、よろしくお願いします。