注目していた介護報酬の引き下げ幅は2.27%でした。
国としては、カネを投下してリターンの発生する(プラス成長の見込める)部分にお金を投下する傾向が見えたようにおもいます。
財政の不健全な状況と少子高齢化という、動かしがたい現状があることを考えるときわめて現実的な政策といえるとおもいます。
現状をざっくりと整理してみたいと思います。
まず、今後、ますます介護が必要な高齢者が増えることは間違いありません。
そして、それに必要な人材が今以上に増えることによって、現場に必要な人間の数はますます不足すると考えられます。
もしも、国が高齢者が安心して過ごせる社会をきちんと目指すとして、今以上に質と量の両面でサービスの拡張を目指すとします。
そうするとなると、人材の拡充が欠かせないですよね。
さらにお金が必要になります。
一方で、日本の人口ピラミッドを見てみましょう。
見ていただいたら分かるように、現時点においても、とても恐ろしい形になってきています。
働き盛り世代が少ない傾向は今後も継続すると仮定すると、どう考えても現在の水準をたもったままで医療福祉の規模を拡大していくことは現実的ではありません。
この論を支える数字は、国の統計をあさればいくらでも出てくることでしょう。
このどうしようもなさが、日本が昏いというイメージを人に与えている根源であると考えています。
ですから、きちんと解決しようと思うと、この人口ピラミッドをなんとかしないとどうにもならない訳です。
人口ピラミッドをなんとかするというのは、要するに若い世代があれこれ考える間もなく、子供を作るような世の中にしないといけないということです。
つまり、まず子供が増えるような政策に余剰を費やしていくことになるでしょう。
もしくは、移民の受け入れが現実になるかもしれません。
あるいは、逆転の発想として、高齢者を国外の施設に移転するような政策が現実のものとなるかもしれません。極限まで、財政的に追いつめられれば十分現実実を帯びてくるでしょう。
(もっとも、自分たちが介護を受けるくらいの時代になっての話だとは思っていますが。)
いま、そんな未来が到来しないような方法、イノベーションが期待されています。
削減できるコストを削減していくということは、余裕がなくなるということでもあります。
その方法とはちがう、革新的な方法が現れることを2015年、願ってやみません。
以上、未だ独身のひろえもんでございました。
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