作業療法は、いろいろな要素の中から「これだ」と思う枠組みをみつけて、クリティカルな介入を行えることが大変重要だと思います。
同じ活動をおこなっていても、対象者のとりくみの様子や周囲環境との関連性、アライメントなどの身体の情報をどの程度深くみれるか、またその原因について洞察できるかというところは、知識量や経験に左右されます。
ここで、もしも既存の枠組みをうまく活用できたら、スムーズに結果につなげることができるでしょう。
しかし、適切な枠組みが必ずしも存在するわけではないですし、これまでに作られた枠組みが必ずしも正しいとは限らないかもしれません。
この枠組みとはいわゆる理論のことですが、それはいろいろな単体の情報の組み合わせによってなりたっています。
つまり点を結んで線を作り、その線が最終的にどんな図形や立体を構成するのかということを考えることと同じです。
一旦、大枠が見えれば、雑多な点の集合ではなく、端的な図形として全体像を手早く把握できて、みとおしが立つようになります。
さて、点を線にするためには、「点」についての情報がはっきりとした確実なものとして把握できているかどうかがキモになります。
点がはっきりとしていれば、線もはっきりとしたものになります。
ぎゃくに、理論の土台なる情報があやふやなものであれば、その理論はまったく使いたくないですよね。
また、線とは自分の気づきを普遍化して応用の効くものにしていく作業でもあると思います。
どんな点(特徴)があると、どんな図形(全体像)になるかがわかれば、全体像から線の形状が想像できるし、一部がけっそんしていれば、どんな点を用意して、どういう線をひいてくべきなのかがわかるという。
さて、タイトル。
たった一つ、必要なのは、ありとあらゆる情報をきちんと文章にして残していくことです。
これが、比較検討して、批判的に吟味し、角度の高い情報を生み出していくために必要不可欠です。
自分の独りよがりにならず、誰かとつながることにもつながります。
その積み重ねが、クリティカルな介入ができることにつながっていくとおもいます。
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