お金儲けは必要ですが、行き過ぎると、不幸を振りまく存在になります。作業療法士の多くが働く、医療・介護・福祉の領域においてもそれは同様です。そういう危ない組織の見分け方を書きます。
あくまで、一個人の見解ですが、個人的な経験を共有して、ほかの人からの意見ももらいたいなと思って、いち作業療法士としての見解を書いていきたいと思います。
人の出入りが激しいのに、良い評判を聞かない会社
これは鉄板です。間違いありません。
見知った範囲の病院にしろ、施設にしろ、行政の委託にしろ、当てはまります。
ですので、これは間違いない法則だと思います。
人がたくさん入って、たくさんやめていくというだけでは、「ヤバい」とは思いません。いつでも求人があるからといって、ヤバい組織とは限らないと思います。なぜなら、その組織の要求水準が高くて、ついてこられなくてやめていく人が多いだけかもしれないからです。
例えば、プロ野球などの業界や、ファームと言われるようなコンサルタントの会社などは、たくさん優秀な人が入って、たくさんやめていきます。そういう組織は、悪い評判もありますが、反面良い評判もあるはずです。
しかし、良い評判が伝え聞こえてこない組織は本当に大変です。
「忙しいし、現場をなんとも思ってないかも」
そう考えることができるからです。
ですから、ヤバいのは、たくさん人がやめていくのに、いい評判が全くない組織です。
組織に属する前に、できる範囲で、できる限りの情報収集して良い評判が一つでも得られるかどうかというのは、大きなポイントだと思います。
未来を語れない上司
これは、組織に属してみないとわからないことではありますが、直近の上司と最高レベルの意思決定権を持つ人の振る舞いが組織の優劣を判断する大きな材料になります。
両方、いまいちだと思ったら転職を考えましょう。
一番わかりやすい判断材料としては、トップレベルの上司が3年後、5年後、10年後、20年後のビジョンを語れないともうアウトです。
それもなしに、来年のことを語っているトップは結局のところ何もわかっていないのと同じと判断されても仕方がないのだろうなと思います。
何が正しいかなんて誰にもわかるはずはない、というのは、確かにそうです。
しかし、それでも「こうなっていたい」「こういうポジションを占めたい」という欲求を持ったリーダーがいない組織は、よほど恵まれた人材がいないとただの烏合の集になってしまいがちです。社会貢献のできない組織は、ただの金儲け団体になってしまいがちです。
恵まれた人材も、その力を発揮しきることなく、時間ばかりを浪費してしまうことになるでしょう。
ましてや末端社員が方向性のマネジメントができるわけもないので、病院だったらドクターやら、院長、法人の理事・役員・理事長、株式会社なら株主様がどういう方向性やビジョンを持ってるのかを見抜こうとする努力は必要かなと思います。
変わろうとしない中堅以上、お局様
昔に固執して、いろいろな人のやる気を削ぐ人がいるとまずいです。
若手がどんどんやめていきます。
あるいは、働く若手が仕事に一生懸命にならなくなります。
そういう人に対して、人事権のある人物がきちんと権限を行使できない組織は、ダメな組織です。
経営者と繋がりがあるとかなんとかで、グダグダしている組織は最悪ですね。馴れ合いと忖度で、合理性のない組織が出来上がります。
勉強しない若手
専門職として、必要最低限のことは学校で学ぶとして、それでは全然足りないのにもかかわらず、全くその必要性を感じない若手ばかりの職場はアウトです。
そういう人が、将来役職について組織がまともに回るはずがありません。
まさに泥舟なので、沈む前に他の船にうつるなり、自分で泳げるように泳ぎの練習をするなりしておきましょう。
対象者不在の組織理論
これが最悪の組織です。
顧客からの意見をないがしろにする組織は、だめダメです。
利益優先の組織は、国とか保険とか制度ばかりをみて、対象者の結果に責任を持つことは二の次だったりします。
最悪です。
自分が、そういう組織のお客になってみるのが一番手っ取り早いのですが、できればそういう情報収集をしてみていただければなと思います。
まとめ
結局、人がしっかりとしていれば、組織はしっかりするもの
作業療法士はそこをみぬかなきゃ
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