各論が身に付かないのは、「本人にやる気が無い」からなんだろうか?

生理学、人体構造学、運動学、病理学、神経精神…etc

作業療法士の養成過程には、色々な事を学びます。

流れとしては、まず各論を勉強して、その後で総論を勉強するという流れが多いと思います。

これらの各論、学生時代にはその重要性が今ひとつ分かりません。

もちろん、臨床に対する具体的なビジョンとか、自分がやりたいことが明確であると言ったモチベーションの高い方は自分で、その辺りに重要性を見いだすことが出来るのですが、

「ただただしんどい」

と思いながら、それでも苦痛に耐えて勉強している学生は半分くらいいるような気がしております。

そう考えると、なんだかむなしいなと思ってしまいます。

話は変わりますが、

「勉強が楽しい」という人がいます。

こういう人には二パターンいて

①とにかく知識が増えることが快感

②学んだ知識が役に立つという実感と充実感がある

という2つがあると思います。

①の人たちは、持って生まれた才能です。食欲とか睡眠欲とかと同じ次元で、勉強することに対する欲求を強く持っています。

そうでない人はそうはなれないとおもってます。

②は誰しもがそうではないでしょうか。

目的意識や目標があれば、「自分のしていることはムダではない」「役に立つ」という充実感があるはずです。

それさえあれば、だれもが「勉強が楽しい」と思えるはずです。

そして、勉強が楽しいと思えるためには、学びにきちんと意義を感じることが出来るかどうかが重要なポイントになるということです。

これらの学びを位置づけるのは総論です。

ただ、総論を流すように行うような研修や授業・講義があるとすれば、それはナンセンスだと思います。

ここからは、ひろえもんの勝手な極論なので読み飛ばしていただいて構わんです。

ひろえもんは、たとえ各論が中途半端になったとしても、総論をしっかりと充実させることが大切なのではないかと思うのです。

もし、総論でキチンと、学び手をモチベートできれば、

各論なんて、資料のコピーを手渡して

「これ暗記しといて」

ですむはなしだとおもうのです。

要は如何に、本人に重要性を理解させるかということです。

これは、作業療法対象者と協働するときや、患者様の周辺と一緒に仕事をするときに大切になってくると感じるようになって、特に思うところです。

各論の「学び手」のその情熱が高まらないことに関しては、既に全体像が見えていて各論の重要性が分かっているところの「教え手」の情熱不足なのかなあと思うのですが、いかがでしょうか。

作業療法における学びに重要なのは「動ける」に繋がるかどうか

就職してから、色々な研修会や勉強会に参加してきました。

そこで重要だなあと思ったことがあります。

学生時代には見えていなかったことでもあります。

それは、自分が業務を行うときに実際に役に立つかです。

より具体的に言うと、臨床での介入の確信や根拠に繋がるかどうかだったり、そのための具体的な実践方法だったり、それを位置づける大きな理論体系だったりです。

研修会・勉強会への参加の目的は、

具体的な実践の質を高める

自分の実践の意味を確認する

という2つが大きな目的だと実感しています。

作業療法は背景となる、アクティビティや文化などが膨大です。

それらは介入の為の柔軟性という強みであると同時に、混乱の元になるという弱点にも繋がっていると思います。

その混乱を現場に持ち込まない、持ち込ませないために、勉強会や研修会があるのだと思っています。

つまり、作業療法の勉強会や研修会に参加するときには、自分の実践が如何に円滑になるかという視点を持って参加することが重要なのではないかと思います。

ひろえもんは平均して、月に1回ペースで研修会に参加しておりますが。

金銭面が結構キツいので、安価に学ベる場所があったらうれしいなあと思うのですが。

オンライン講座とかね。

通信教育とかね。

OTの研修会、いま「チームビルディング」がアツい

人は1人でいきていけない。ですね。

組織の仕事は、一人では働けない。

どうやって協力するかというのは、人間に社会というものが生まれてこの方ず〜っと、ひとりひとりの前に立ちはだかってきたテーマだと思います。

いま、全国の作業療法の研修会・勉強会でにわかにチームビルディング系の勉強会が増えている印象です。

その背景には、国が推進しようとしている地域包括ケアがあります。

この大きな流れを踏まえて、個々の作業療法士がチームの中で能動的に動けることが、対象者の利益に繋がるという判断のもと、このような研修会が行われているのではないかと思います。

ひろえもんは、今、他職種との連携がとても稚拙です。

不得意です。

このような勉強会に参加するたびに、この技術の重要性を認識すると同時に、とても惨めな気持ちになります。

「自分がやっていることって、結局一人よがりなっていないか」

と。

個人の成果をきちんと、組織の成果につなげ、全体としての生産性を高めていくという視点が、これからの作業療法、リハビリテーションには求められていくのだと感じています。

そうして、そのノウハウを地域に持ち出していくことが求められているなあと思います。

「でも、」と、同時にふと思うのです。

もちろん、チームビルディングの技術が重要なのは言う間でもありませんが、それ以上に作業療法士としての専門性がインスタントに発揮できるように、常に自分自身を高めていく必要もあるのではないでしょうか。

忙しい中でも、「当たり前を当たり前に行う」という自己研鑽を行う努力を怠ってはいけないなと思う今日この頃です。