リハビリテーションとは
ある人が、個人としての尊厳を回復し、全人間的復権を目指す技術及び、社会的・政策的体系のことです。
WHO(世界保健機関)は
障害の場合に機能的能力が可能な限り最高のレベルに達するように個体を訓練あるいは再訓練するために、医学的・社会的・教育的・職業的手段を併せ、かつ調整してもちいること
と定義しています。
これは、リハビリテーションが
1.単に医学的枠組みの中だけのものではなく、
2.人間であることの権利や尊厳が何らかの理由で損なわれている状態から生活を再構築し
3.社会から疎外された状態から社会へ復権すること
を指しています。
つまり、リハビリテーションとは単なる機能回復訓練にとどまらず、その最終的なゴールは、
「社会で、その人らしく生き生きと生活できること」
にあると言えます。
リハビリテーションに必要な知識・技能
大きく以下の2つが必要と言えます。
1.疾病及び障害の知識。また、それらを軽減回復させるための手段や主義、戦略。
2.疾病や障害を踏まえた上で、それらとともに生きる人に対する支援技術と戦略。
地域包括ケアの重要性が叫ばれる昨今においては、1.のみならず、2.の内容がとても重要であると言えます。
リハビリテーションと作業療法
作業療法はリハビリテーション職の一つです。つまり、上記のリハビリテーションの考え方に基づいて行われます。
単なる身体機能や精神状態の安定にとどまらず、その人が社会生活に復帰できることを目的として、さまざまな手段を総合的にもちいてさまざまな活動を行うことが作業療法であると言えます。
なお、その一環として訓練室や病棟などで、作業療法士によって関節可動域訓練などが提供されることもあります。
日本におけるリハビリテーションに関連する職業
リハビリテーションは様々な職種間での連携によって行われます。
日本のリハビリテーション関連職業には以下の様な物があります。
作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、視能訓練士、医師、看護師、介護士、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー など
作業療法士は、他職種と、緊密にやりとりを行いながらリハビリテーションをおこなうことが、効果を高めるために重要とされています。
ちなみに、医療の分野においては作業療法士は医師の指示が無いと仕事ができません。
まとめ
リハビリテーションとは社会的復権のこと