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作業療法士との「相性」は治療に影響する?

リハビリの効果はセラピストとの関係性にも左右されます。作業療法士がどのように関わり方を工夫しているのか、わかりやすく解説します。

📅 2026年7月2日 更新読了目安 16分

この記事のポイント

  • 作業療法では、セラピスト自身の「関わり方」が治療の重要な要素です(Therapeutic Use of Self)
  • Taylor の IRM(意図的関係性モデル)では、6つの治療的モードが提唱されています
  • セラピストは自己覚知を通じて自分の傾向を理解し、クライアントに合わせて関わり方を意図的に調整しています

はじめに── 「何をするか」だけでなく「どう関わるか」

リハビリの効果は、「何をするか」だけでなく、セラピストとの関係性にも大きく影響されます。

「あのセラピストさんだと頑張れる」「話しやすいから本音が言える」── こうした感覚は、実は偶然ではありません。作業療法士は、意図的に関わり方を工夫しています。

この記事では、セラピストがどのようにご本人との関係性を築いているのかを、わかりやすくご紹介します。

IRM(意図的関係性モデル)の4つの要素

作業療法士は、リハビリの場面でご本人との関係性を大切にしています。その関係性は4つの要素で成り立っています。

  • ご本人の状態: 気持ちや性格、対人関係の好み
  • リハビリ中の出来事: やる気が出ないとき、不安なとき、意見の食い違いなど
  • セラピストの関わり方: ご本人に合わせた接し方の工夫
  • 活動: リハビリで行う具体的な活動

セラピストは「自分のいつものやり方」で接するのではなく、ご本人に合わせて関わり方を変えています

6つの治療的モード

作業療法士は、場面に応じて6つの関わり方を使い分けています。

  • 代弁する: ご本人の希望を関係者に伝える
  • 一緒に考える: 目標やリハビリの方法を対等に相談する
  • 気持ちに寄り添う: つらいときに「わかります」と受け止める
  • 励ます: できたことを具体的に伝え、次の一歩を後押しする
  • 教える: 道具の使い方や自主練習の方法を伝える
  • 問題を一緒に解決する: 困りごとの原因を分析し、解決策を考える

1回のリハビリの中でも、場面に応じてこれらを切り替えています

ご家庭でできること

「もう少しゆっくり説明してほしい」「自分で考える時間がほしい」── こうした希望は遠慮なく伝えてください。セラピストは関わり方を調整するプロです。ご本人に合った関わり方を一緒に見つけることも、大切なリハビリの一部です。

自己覚知── 自分の「癖」を知る

作業療法士は、自分自身の関わり方の「癖」を理解するよう努めています。

たとえば、「つい励ましすぎてしまう」「感情面のケアが苦手」── こうした自分の傾向を知ることで、意識的にバランスを取ることができます。

セラピストも完璧ではありません。だからこそ、自分自身を常に振り返り、成長し続けることを大切にしています。

治療的関係性の構築── 実践のポイント

リハビリがうまくいかないと感じたら

リハビリの中で、「やる気が出ない」「セラピストと合わない気がする」と感じることがあるかもしれません。

それは決して珍しいことではありません。セラピストもそうした変化を感じ取ろうとしています。

  • やる気が出ないとき: 無理に頑張らなくて大丈夫です。気持ちを伝えてください
  • 不安があるとき: 「これをやって意味があるのか」という疑問も大切な情報です
  • 関わり方が合わないと感じたら: 遠慮なく伝えてください。セラピストは関わり方を調整できます
ご家庭でできること

担当セラピストとの相性が合わないと感じた場合、まずは率直に「もう少しこうしてほしい」と伝えてみてください。それでも改善しない場合は、担当の変更を相談することも選択肢の一つです。大切なのは、リハビリの効果が最大になる環境を整えることです。


ポイント

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

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