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認知症にやさしい住まいのデザイン ── わかりやすい家を作るヒント

色・光・動線の工夫で、認知症のご家族が安心して過ごせる住まいを作るヒントをわかりやすく紹介します。

📅 2026年10月21日 公開⏱ 読了目安 10分

この記事のポイント

  • 認知症の方は「わかりにくい環境」によって混乱や不安が増します。環境を整えることが大きな支援になります
  • 色のコントラスト、わかりやすいサイン、適切な照明の3つが「認知症フレンドリーデザイン」の基本です
  • 大がかりなリフォームでなく、日用品の工夫だけでも効果があります

「認知症フレンドリーデザイン」とは

認知症の方は、環境がわかりにくいと混乱しやすくなります。逆に言えば、環境をわかりやすくするだけで、できることが増えるのです。

「認知症フレンドリーデザイン」とは、認知症の方が暮らしやすい住まいを作る工夫のことです。大がかりなリフォームは必要ありません。ちょっとした工夫で、ご本人もご家族も暮らしやすくなります。

色のコントラストを活用する

認知症が進むと、色のコントラストが弱いものが見えにくくなります。「色の差をはっきりさせる」だけで、日常生活がぐっと楽になります。

すぐにできる工夫

  • 白い便座が見えにくい → 色つきの便座カバーをつける
  • 白いご飯が白いお皿で見えない → 色のあるお皿に変える
  • 手すりが壁と同じ色で見えない → 目立つ色のテープを巻く
  • 段差がわかりにくい → 段差に色テープを貼る

避けたほうがいいもの

  • 黒っぽい床: 穴に見えて怖がることがあります
  • ピカピカ光る床: 水たまりに見えて歩けなくなることがあります
  • 複雑な柄の壁紙や床: 混乱の原因になります
ご家庭でできること

トイレの環境改善は効果がわかりやすく、おすすめの第一歩です。便座に色つきカバーをつける、トイレのドアに「おトイレ」と大きく書いた紙を貼る、この2つだけで「トイレがわからない」という困りごとが減ることがあります。

サイン・目印で「わかりやすく」する

部屋にわかりやすい目印をつける

認知症が進むと、自分の家の中でも「ここはどこ?」と迷うことがあります。部屋ごとに目印をつけると、迷いが減ります。

  • トイレのドアに「おトイレ」と書いた紙を貼る(文字+イラスト)
  • 寝室のドアにご本人の名前や馴染みの写真を
  • 引き出しの外側に中身を書いたラベルを貼る
  • 目印は目の高さに、大きくつける

サインのコツ

  • 絵と文字の両方を使う
  • 文字は3cm以上の大きさで
  • 「トイレ」ではなく「おトイレ」や「便所」など、ご本人がなじんでいる言葉を使う

照明で安心感をつくる

明るさで安心感が変わります

認知症の方は、暗い場所や影に不安を感じやすくなります。明るさを整えるだけで、安心感がぐっと増します。

  • 部屋全体を均一に明るくする(影を減らす)
  • 夜間は足元灯をつけて、トイレまでの道を照らす
  • まぶしい光は避ける(間接照明がおすすめ)
  • 日中はカーテンを開けて自然光を取り入れる
ご家庭でできること

人感センサー付きの足元灯は100円ショップやホームセンターで手に入ります。寝室からトイレまでの廊下に2〜3個置くだけで、夜間のトイレが安全になります。コンセントに差し込むタイプなら、設置もかんたんです。

動線をシンプルにする

家の中の「道」をシンプルに

認知症の方は、複雑な動線だと迷いやすくなります。家の中を「わかりやすい道」にしましょう。

  • 寝室からトイレまで: 最短ルートに障害物を置かない
  • 廊下に物を置かない(つまずき予防にも)
  • 使わない部屋のドアは閉めておく(迷わないように)
  • いつも座る場所を同じにする

リビングの工夫

  • 大きな時計とカレンダーを目に入る場所に
  • テレビのリモコンはよく使うボタンだけ色テープで目印を
  • 物を減らしてスッキリさせる(情報が多いと混乱します)

なじみのあるものを大切に

認知症の方にとって、昔から使い慣れたものは安心の源です。

  • 家具は新しくせず、今まで使っていたものを同じ場所に
  • 思い出の写真を飾る
  • 時計はデジタルよりアナログ(見慣れたタイプ)がおすすめ
  • 大きな模様替えは避ける(混乱の原因になります)

環境を良くしようとして新しいものに変えすぎると、かえって「ここはどこ?」という不安を引き起こすことがあります。変えるのは少しずつ、ご本人の反応を見ながらにしましょう。


ポイント

まとめ ── わかりやすい住まいのポイント

  • 色のコントラストを強調する(便座、食器、手すり、段差など)
  • 各部屋に「文字+絵」のサインをつけて、場所をわかりやすくする
  • 照明は均一に明るく。夜間は足元灯でトイレまでの道を照らす
  • 動線はシンプルに。廊下に物を置かず、使わない部屋は閉めておく
  • なじみのある家具や物を大切にし、環境の変化は最小限にする

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

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