この記事のポイント
- ヘルスリテラシーとは、健康情報を「入手・理解・評価・活用」する力のことです
- 信頼できる情報を見分けるには「か・ち・も・な・い」の5つのチェックポイントが有効です
- 作業療法士は日常生活の中で健康情報を活用する力を育てる専門家です
あふれる健康情報に疲れていませんか
「〇〇を食べると体にいい」「△△体操で腰痛が治る」。テレビやネットには、毎日たくさんの健康情報が流れてきます。
でも、その情報はどこまで信じていいのでしょうか。情報に振り回されて疲れてしまう方は少なくありません。
この記事では、信頼できる健康情報の見分け方と、自分に合った健康行動の選び方をわかりやすく紹介します。
ヘルスリテラシーとは何か
ヘルスリテラシーとは、健康情報を手に入れ、理解し、正しいか判断し、活用する力のことです。
この力には段階があります。
- 基本の力: 健康情報を読んで理解できる
- やりとりの力: お医者さんに質問して必要な情報を引き出せる
- 見極める力: 情報が正しいかどうかを自分で判断できる
大切なのは、情報をうのみにせず、「本当かな?」と考える習慣を持つことです。
信頼できる情報の見分け方 ── 「か・ち・も・な・い」
健康情報を見分けるための5つのチェックポイントを紹介します。頭文字をとって「か・ち・も・な・い」と覚えてください。
か(書いた人は誰?)
- 1専門家・研究者・公的機関が書いた情報か
- 2匿名の体験談だけではないか
ち(違う情報と比べた?)
- 31つの情報源だけでなく複数を比較する
- 4反対の意見も確認する
も(元ネタ(根拠)は何?)
- 5科学的な研究や論文に基づいているか
- 6個人の感想だけではないか
な(何のために書かれた?)
- 7商品の販売目的ではないか
- 8特定の治療法への誘導ではないか
い(いつの情報?)
- 9最新の研究を反映しているか
- 10古い情報が更新されずに残っていないか
気になる健康情報を見つけたら、まず「か・ち・も・な・い」で確認してみてください。特に「誰が書いたか」と「何のために書かれたか」の2つだけでも確認する習慣をつけると、怪しい情報に振り回されにくくなります。
情報の信頼性を判断するエビデンスの階層
健康情報には「信頼度のランク」があります。
- 信頼度が高い: たくさんの研究をまとめて分析した情報、大規模な実験の結果
- 信頼度がふつう: 一定数の人を対象にした調査結果
- 信頼度が低い: 個人の体験談、有名人のおすすめ、販売サイトの情報
「テレビで紹介されたから」「芸能人が使っているから」というだけでは、根拠としては弱いということを知っておくだけで、判断力がぐっと上がります。
注意が必要な健康情報のパターン
こんな健康情報には注意してください。
- 「これだけで治る!」: 1つの方法だけで何でも治ることはほとんどありません
- 「お医者さんが教えない真実」: 医療への不信感をあおって別の商品を売ろうとしているかもしれません
- 「私はこれで治りました」だけの情報: その人には合っていても、あなたに合うとは限りません
- 「今だけ限定!」と急かす情報: 焦らせて冷静な判断を妨げています
注意
健康食品やサプリメントの広告で「個人の感想であり、効果を保証するものではありません」という注意書きがある場合、その体験談は科学的根拠として扱えません。小さな文字の注意書きにも目を向けましょう。
OTの健康教育における役割
作業療法士(OT)は、健康情報をあなたの生活に合わせて活用するお手伝いができます。
- あなたに合った方法を提案: 「毎日30分運動しましょう」という一般的な情報を、あなたの生活リズムに合わせて具体的な方法に変えてくれます
- 続けられる工夫: 健康に良いことを「知っている」だけでなく、「続けられる」ようにするための工夫を一緒に考えます
- 情報を見やすく: 字が小さくて読めない、ネットの使い方がわからないなど、情報を得ること自体が難しい場合の対策も提案してくれます
今日からできるヘルスリテラシー向上のステップ
今日からできることを4つ紹介します。
- まずは1つ: 気になる健康情報を見たら「誰が書いたの?」と確認する
- ブックマーク: 厚生労働省のサイトなど、信頼できる情報源をお気に入りに登録する
- 相談する: かかりつけ医に「この情報はどう思いますか?」と聞いてみる
- 話し合う: 家族や友人と「これ本当かな?」と話し合ってみる
迷ったときは、以下のサイトを参考にしてみてください。厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp)、国立健康・栄養研究所の「健康食品の安全性・有効性情報」、各学会の一般向けページ。これらはいずれも専門家が監修した信頼性の高い情報を提供しています。
まとめ ── 健康情報との上手なつきあい方
- ヘルスリテラシーとは、健康情報を入手・理解・評価・活用する力のことです
- 「か・ち・も・な・い」の5つのチェックポイントで信頼性を確認しましょう
- 「これだけで治る」「今だけ限定」などの情報パターンには注意が必要です
- かかりつけ医やOTに「この情報どう思いますか?」と相談する習慣をつけましょう
- 情報を「知っている」から「生活の中で活用できる」に変えるのがOTの役割です
免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。
この記事の執筆者
ひろえもん作業療法士
作業療法士の国家資格を持ち、2012年から作業療法の普及・啓発を目的に当サイトを運営。 臨床経験に基づき、確認できる情報源にあたった上で執筆しています。
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