この記事のポイント
- 日本人の平均睡眠時間はOECD加盟国で最短レベル。睡眠の問題は「個人の甘え」ではなく社会的な課題です
- 作業療法士は睡眠を「作業」のひとつと捉え、生活全体のバランスから改善を考えます
- 睡眠衛生指導の7つのポイントを実践するだけで、眠りの質は大きく変わります
- 日中の「活動量」と「活動の質」が夜の睡眠をつくるという作業療法独自の視点を紹介します
- 2週間以上の不眠が続く場合は、早めの受診が推奨されます
はじめに──眠れない夜は、あなただけではない
「布団に入っても目が冴えて眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝起きても疲れが取れていない」――こうした経験はありませんか。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、「睡眠による休養を十分とれていない者の割合」は21.7%(平成30年)で、健康日本21(第二次)の目標値15%に届かず、むしろ増加したと評価されています。また令和元年の国民健康・栄養調査では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人は男性37.5%・女性40.6%でした。同ガイドは、令和3年のOECD(経済協力開発機構)の調査報告でも日本人の平均睡眠時間が調査対象33か国中で最も短かったことを紹介しています。
睡眠の問題は「気合いで寝る」「我慢すればいい」というものではありません。眠れないことには必ず理由があり、生活習慣の見直しで改善できる部分が大きいのです。
この記事では、作業療法士の視点から、睡眠の質を上げるための具体的な方法をお伝えします。
「なかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」「朝起きても疲れが取れない」──こうした睡眠のお悩みはとても多いものです。厚生労働省の調査では、「睡眠で休養が十分にとれていない」と答えた人は21.7%(平成30年)にのぼりました。5人に1人以上が、眠りに満足できていないことになります。
眠れないのは「甘え」や「気の持ちよう」ではありません。生活習慣を見直すことで改善できる部分がたくさんあります。この記事では、ご家庭で取り組める具体的な方法をお伝えします。
作業療法士がなぜ睡眠に関わるのか
「作業」としての睡眠
作業療法では、人が日常で行うあらゆる活動を「作業(occupation)」と呼びます。食事、仕事、趣味、そして睡眠も大切な「作業」のひとつです。
アメリカ作業療法学会(AOTA)の「作業療法実践枠組み」では、睡眠は「休息と睡眠(Rest and Sleep)」という独立した作業領域として位置づけられています。つまり、睡眠は作業療法士が専門的に関わるべき領域なのです。
作業バランスと睡眠の関係
作業療法では、生活を「活動」「休息」「睡眠」の3つの要素で捉えます。この3つがバランスよく配置されている状態が、健康な生活です。
しかし、現代の生活では活動の時間が膨張し、休息と睡眠が圧迫されるパターンが非常に多く見られます。残業続きで帰宅が遅い、育児や介護で自分の時間がない、スマートフォンの使用で就寝時間がずるずる遅くなる――こうした生活パターンが睡眠の質を下げているのです。
作業療法士は、睡眠だけを切り取って見るのではなく、生活全体のバランスを整えることで睡眠を改善するという視点を持っています。ご自身の活動・休息・睡眠のバランスは作業バランスの15項目セルフチェックで確認できます。
生活のバランスと睡眠のつながりは?
作業療法士は、生活を「活動」「休息」「睡眠」の3つに分けて考えます。この3つのバランスが崩れると、睡眠の質が下がりやすくなります。
たとえば、仕事や家事に追われて休息の時間がなかったり、夜遅くまでスマートフォンを見ていたりすると、体と脳が「眠る準備」に入れなくなってしまいます。
睡眠を改善するには、日中の過ごし方も一緒に見直すことが大切です。「最近なんだか調子がおかしいかも」と感じている方は、暮らしの変化セルフチェックも参考にしてください。
睡眠の質を下げる生活習慣チェックリスト
まず、今のご自身の生活習慣を振り返ってみましょう。当てはまる項目が多いほど、睡眠の質が低下しているおそれがあります。
就寝前の習慣
寝る直前までスマートフォンやパソコンを見ている。布団の中でSNSやニュースをチェックしている。就寝1時間以内にカフェインを含む飲み物を飲んでいる。寝る直前に熱いお風呂に入っている。寝酒(アルコール)を睡眠薬代わりにしている。
日中の習慣
日中ほとんど体を動かさない。昼間に30分以上の昼寝をしている。夕方以降にカフェインを摂っている。休日に2時間以上の寝だめをしている。
寝室の環境
寝室が明るい(遮光が不十分)。寝室でテレビを見たり仕事をしたりしている。寝室の温度が暑すぎる、または寒すぎる。
3つ以上当てはまった方は、以下の「睡眠衛生指導の7つのポイント」を参考にしてみてください。
今の生活習慣をチェックしてみましょう
以下に当てはまるものが多いほど、睡眠の質が下がっている可能性があります。
- 寝る直前までスマートフォンを見ている
- 布団の中でSNSやニュースをチェックしている
- 夕方以降にコーヒーやお茶を飲んでいる
- 寝酒をしている
- 日中ほとんど体を動かしていない
- 休日に2時間以上の寝だめをしている
- 寝室が明るい、または暑すぎる・寒すぎる
3つ以上当てはまった方は、次の7つのポイントを試してみてください。
睡眠衛生指導の7つのポイント
睡眠衛生指導(Sleep Hygiene Education)とは、良質な睡眠を得るための生活習慣や環境を整える方法のことです。薬に頼らず、生活習慣の工夫で睡眠の質を上げるアプローチとして、医療の現場でも広く用いられています。
ポイント1:起きる時間を固定する
- 1毎朝同じ時間に起きることが最も重要
- 2休日もズレは1時間以内に
- 3体内時計のリセットに不可欠
ポイント2:朝の光を浴びる
- 4起床後に朝日の強い光を浴びると体内時計がリセットされる(睡眠ガイド2023)
- 5体内時計や夜間のメラトニン分泌への効果は1,000ルクス以上の照度で得られるとされる
- 6室内照明では届きにくい照度のため、屋外に出るか窓際で過ごす
ポイント3:カフェインは夕方以降を避ける
- 71日の総摂取量は400mg(コーヒー約700mL)を超えないようにする(睡眠ガイド2023)
- 8夕方以降の摂取は夜間の睡眠に影響しやすい
- 9「午後◯時まで」という一律の線引きに定まった根拠はなく、個人差が大きい
ポイント4:就寝の1〜2時間前に入浴する
- 10実生活下の研究で、就寝の約1〜2時間前の入浴が速やかな入眠につながると報告されている(睡眠ガイド2023)
- 11入浴で手足の血流が増えて熱が放散され、深部体温が下がるときに眠気が訪れる
- 12湯温は熱すぎないぬるめが基本。寝る直前の熱い風呂は避ける
ポイント5:寝酒をやめる
- 13アルコールは入眠を早めるが睡眠の質を悪化させる
- 14後半の睡眠が浅くなり中途覚醒が増える
- 15代わりにハーブティーやホットミルクを
ポイント6:ブルーライトを制限する
- 16就寝1時間前からスマートフォン・パソコンの使用を控える
- 17ナイトモードやブルーライトカットフィルターを活用する
- 18読書や音楽など光刺激の少ない活動に切り替える
ポイント7:布団は眠るためだけの場所にする
- 19布団の中でスマホを見ない、仕事をしない
- 20眠くなってから布団に入る
- 2120分経っても眠れなければ一度布団を出る
ヒント
7つすべてを一度に始める必要はありません。まずは「起きる時間を固定する」と「朝の光を浴びる」の2つから始めてみてください。この2つだけでも体内時計が整い始め、夜の眠気が自然に訪れやすくなります。
昼夜逆転など生活リズム全体が崩れてしまっている場合は、生活リズムの立て直し方4ステップで詳しく解説しています。
眠りの質を上げる7つの習慣
1. 起きる時間を固定する:毎朝同じ時間に起きることが最も大切です。休日もズレは1時間以内にしましょう。
2. 朝の光を浴びる:起きたらカーテンを開けて日光を浴びましょう。曇りの日でも効果があります。
3. カフェインは夕方以降を控える:厚生労働省の睡眠ガイドでは、1日のカフェインは400mg(コーヒー約700mL)までが目安とされ、夕方以降の摂取は夜の睡眠に影響しやすいとされています。
4. 寝る1〜2時間前にお風呂に入る:厚生労働省の睡眠ガイドでは、就寝の約1〜2時間前の入浴が寝つきをよくすると紹介されています。ぬるめのお湯にゆっくり入りましょう。寝る直前の熱い風呂は逆効果です。
5. 寝酒をやめる:お酒は寝つきを良くしますが、睡眠の質を悪くします。ハーブティーやホットミルクに替えてみましょう。
6. 寝る1時間前からスマートフォンを控える:画面の光が脳を覚醒させます。読書や音楽に切り替えましょう。
7. 布団は眠るためだけの場所にする:布団の中でスマートフォンを見ない。20分眠れなければ、一度布団を出ましょう。
ヒント
全部を一度に始めなくて大丈夫です。まずは「起きる時間を固定する」と「朝の光を浴びる」の2つだけから試してみてください。
日中の「活動」が夜の睡眠をつくる──作業療法の視点
「疲れていないから眠れない」という落とし穴
デスクワーク中心の方や、休職中・退職後の方から「体は疲れていないのに、頭だけが冴えて眠れない」という悩みをよく聞きます。
作業療法士の視点では、これは「身体的な活動量」と「精神的な活動量」のアンバランスが原因であることが多いのです。
人間の体は、日中に適度な身体活動を行うことで、夜に自然な眠気が訪れるようにできています。デスクワークで頭は疲れていても、体が十分に活動していなければ、脳と体の疲労感にギャップが生まれ、寝つきが悪くなります。
作業療法士が提案する「日中の活動の整え方」
眠れないとき、私たちは「夜の過ごし方」ばかりに目を向けがちです。しかし作業療法士は、まず「昼間に何をしているか」を確認します。良い睡眠は、良い日中の活動からつくられるのです。
日中の活動を整えるための具体的なポイントをお伝えします。
適度な身体活動を取り入れる: 激しい運動は必要ありません。朝や夕方に20〜30分のウォーキングをする、エレベーターの代わりに階段を使う、昼休みに少し散歩をする――こうした「生活の中に組み込める運動」が効果的です。ただし、就寝2時間前以降の激しい運動は交感神経を活性化させるため避けましょう。
「意味のある活動」に取り組む: 作業療法では、ただ体を動かすだけでなく、本人にとって意味や目的のある活動に取り組むことを重視します。趣味の活動、料理、園芸、人との交流など、「やりたい」「やる意味がある」と感じられる活動に日中しっかり取り組むことで、心身に適度な充実感と疲労感が生まれ、夜の睡眠の質が高まります。
昼寝は短めにとどめる: 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、日中の長時間の昼寝が夜間の良眠を妨げるため避けるよう促しており、高齢者では30分以上の昼寝を習慣にしている人の将来の死亡リスクが1.27倍だったとする報告を紹介しています。昼寝をする場合はアラームをセットし、短時間で起きるようにしましょう(何分までが安全かを定めた基準はありません)。
昼間の過ごし方が夜の眠りをつくります
「体は疲れていないのに、頭だけが冴えて眠れない」ということはありませんか。これは、頭の疲れと体の疲れのバランスが崩れていることが原因かもしれません。
日中に適度に体を動かすことで、夜に自然な眠気が訪れやすくなります。
散歩を取り入れる:朝や夕方に20〜30分歩くだけで十分です。ただし、寝る2時間前の激しい運動は避けましょう。
好きなことに取り組む:趣味、料理、園芸など、「楽しい」「やりがいがある」と感じる活動を日中に取り入れると、心地よい疲労感が生まれます。
昼寝は短めに:厚生労働省の睡眠ガイドでは、日中の長い昼寝は夜の眠りを妨げるため避けるよう勧めています。昼寝をするときは目覚ましをかけて、短時間で起きるようにしましょう。
リラクセーション法──体の緊張をほどいて眠りへ導く
「眠りたいのに体がこわばって眠れない」「考えごとが止まらない」という方には、リラクセーション法を試す価値があります。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、筋弛緩法・音楽・アロマなどが入眠を促し眠りの質を高める可能性が示されていると紹介されています。ここでは臨床でよく用いられる2つの方法を紹介しますが、効果の大きさは人によって異なります。
漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)
漸進的筋弛緩法は、筋肉に意図的に力を入れた後、一気に脱力することで深いリラックスを得る方法です。作業療法やリハビリテーションの現場でも広く使われています。
準備
- 1仰向けに寝るか、椅子に深く腰かける
- 2目を軽く閉じ、数回深呼吸する
手・腕
- 3両手をぎゅっと握り、5〜7秒間力を入れる
- 4一気に力を抜き、10〜15秒間脱力を味わう
- 5「じわーっと力が抜けていく感覚」に意識を向ける
肩・首
- 6両肩を耳に近づけるようにぎゅっと上げる(5〜7秒)
- 7一気にストンと落とす(10〜15秒)
- 8肩の重さと温かさを感じる
顔
- 9顔全体をぎゅっとすぼめる(5〜7秒)
- 10一気にゆるめる(10〜15秒)
- 11額・頬・顎がゆるんでいく感覚を味わう
全身
- 12全身に力を入れる(5〜7秒)
- 13一気に脱力する(10〜15秒)
- 14体全体が布団に沈んでいくような感覚を味わう
ヒント
最初は「力を入れる」と「抜く」の違いがわかりにくいかもしれません。2〜3日続けると「力が抜けた状態」の感覚がつかめるようになります。就寝前の習慣にすると、体が「これから眠る」と認識するようになります。
4-7-8呼吸法
4-7-8呼吸法は、ゆっくりした呼吸でリラックスをねらうシンプルな方法です。なお、この呼吸法そのものの不眠への効果を検証した質の高い研究は見当たりませんでした。合わなければ無理に続ける必要はありません。
手順はとてもシンプルです。まず鼻から4秒かけて息を吸います。次に7秒間息を止めます。最後に口から8秒かけてゆっくり息を吐きます。これを3〜4回繰り返します。
ポイントは「吐く時間を長くする」ことです。ゆっくり長く息を吐くと心拍が落ち着きやすくなります。秒数が難しければ、「吸う時間より吐く時間を2倍にする」と覚えておけば十分です。
布団の中でできるリラックス法
筋弛緩法(きんしかんほう):体に力を入れてから一気に脱力する方法です。
- 両手をぎゅっと握って5秒間力を入れる
- 一気に力を抜いて、10〜15秒リラックスする
- 同じことを肩、顔、全身でも繰り返す
2〜3日続けると「力が抜けた感覚」がわかるようになり、寝る前の習慣にすると効果的です。
4-7-8呼吸法:鼻から4秒で息を吸い、7秒止めて、口から8秒かけてゆっくり吐きます。3〜4回繰り返すだけです。秒数が難しければ、「吸う時間より吐く時間を長くする」と覚えてください。
寝室の環境調整──光・温度・音・寝具
作業療法士は、人の活動を改善する際に「環境調整」を重要な手段として用います。睡眠も例外ではありません。寝室の環境を整えることで、眠りの質は大きく変わります。
光の調整
人間の体は、光によって覚醒と睡眠のリズムを調整しています。寝室はできるだけ暗くすることが基本です。遮光カーテンを使う、待機電力のLEDランプをテープで覆うなど、小さな光源もできるだけ排除しましょう。一方で、真っ暗が不安な方は、暖色系の足元灯を使うと安心感を保ちつつ睡眠を妨げにくくなります。
温度と湿度
「快適な室温は◯〜◯℃」という一律の数値は、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」には示されていません。同ガイドが挙げているのは次の2点です。夏は寝室の室温が上がると睡眠時間が短縮し睡眠効率が低下するため、エアコンで涼しく保つこと。冬は、寝具で寝床内が暖かく保たれていれば睡眠への影響は少ないとされる一方、WHOの住環境ガイドラインは冬の室温を18℃以上に維持することを推奨しており、夜間のトイレや起床時の急な寒さは血圧上昇を通じて脳卒中・心筋梗塞のリスクにつながる点が指摘されています。冬季は就寝前に過ごす部屋を暖かくしておくことも、入眠潜時の短縮につながると報告されています。
音の管理
寝室内の騒音は、睡眠効率の低下や入眠潜時・中途覚醒時間の延長と関連することが報告されており、欧州WHOのガイドラインは夜間の屋外騒音を40dB未満とすることを推奨しています(睡眠ガイド2023)。ただし完全な無音が苦手な方もいます。その場合は、自然音(雨の音、川のせせらぎなど)やホワイトノイズを小さな音量で流すと、突発的な環境音をマスキングする効果があります。ただし、テレビやラジオのつけっぱなしは脳が内容を処理しようとするため、おすすめできません。
寝具の見直し
枕の高さやマットレスの硬さが合わないことで、首や腰の痛みが生じ、中途覚醒につながるケースがあります。自分の寝姿勢(仰向け・横向き)に合った枕の高さを選ぶことが大切です。仰向け寝が中心の方は低めの枕、横向き寝が多い方は肩幅分の高さがある枕が適しています。
寝室の環境を整えましょう
光:寝室はできるだけ暗くしましょう。遮光カーテンがおすすめです。真っ暗が不安な方は、暖色系の足元灯を使いましょう。
温度:夏は暑いと眠りが浅くなるため、エアコンで涼しく保ちましょう。冬は寝具で布団の中を暖かくすることが基本ですが、WHOは冬の室温を18度以上に保つことを勧めています。夜中にトイレへ行くときの急な寒さは血圧を上げるため、廊下やトイレの寒さにも気を配ってください。
音:静かな環境が理想です。物音が気になる場合は、雨の音などの自然音を小さく流すと良いでしょう。テレビのつけっぱなしはおすすめできません。
枕:枕の高さが合っていないと、首や腰の痛みで目が覚めることがあります。仰向け寝の方は低め、横向き寝の方は高めの枕を選びましょう。
こんなときは受診しましょう
注意
以下のいずれかに当てはまる場合は、生活習慣の見直しだけでは改善が難しい可能性があります。かかりつけ医や睡眠専門外来への相談を検討してください。
- 2週間以上、ほぼ毎日眠れない状態が続いている
- 日中の眠気で仕事や日常生活に支障が出ている
- いびきが激しい、寝ている間に呼吸が止まっていると指摘された(睡眠時無呼吸症候群の可能性)
- 眠れないことへの不安や恐怖が強く、寝室に向かうだけで緊張する
- 足がむずむずして眠れない(むずむず脚症候群の可能性)
- 睡眠薬やアルコールに頼らないと眠れない状態になっている
不眠は、うつ病や不安障害、甲状腺の病気など、他の疾患のサインである場合もあります。「たかが不眠」と放置せず、早めの相談が大切です。
まとめ
- 「睡眠で休養が十分とれていない」人は5人に1人を超えます(平成30年の国民健康・栄養調査で21.7%)。眠れないのは「甘え」ではなく、生活習慣と環境に原因があることが少なくありません
- 作業療法士は睡眠を「作業」のひとつと捉え、生活全体のバランスから改善を考えます
- まずは「起床時間の固定」と「朝の光」の2つから始めてみてください。体内時計が整い始めると、夜の眠気が自然に訪れやすくなります
- 日中に意味のある活動と適度な身体活動を取り入れることで、夜の睡眠の質が高まります
- 漸進的筋弛緩法や呼吸法で体の緊張をほどく習慣をつけましょう
- 寝室の光・温度・音・寝具を見直すだけでも、眠りの環境は大きく改善できます
- 2週間以上の不眠が続く場合は、早めに医療機関へ相談してください
良い眠りは、良い日中の過ごし方からつくられます。今夜すべてを変える必要はありません。明日の朝、いつもより少しだけ早く起きて、カーテンを開けて光を浴びることから始めてみてください。その小さな一歩が、眠りの質を変える第一歩になります。
- 眠れないのは「甘え」ではありません。生活習慣の見直しで改善できる部分がたくさんあります
- まずは「毎朝同じ時間に起きる」と「朝の光を浴びる」の2つから始めてみてください
- 日中に散歩や好きなことに取り組むと、夜の眠りの質が上がります
- 寝室の光・温度・音を整えるだけでも効果があります
- 2週間以上眠れない日が続くときは、早めに医療機関に相談しましょう
- 朝のカーテン開けを習慣にしましょう:起きたらまずカーテンを開けて日光を浴びる。これだけで体内時計が整い始めます
- 寝る前のリラックスタイムを作りましょう:スマートフォンを置いて、ハーブティーを飲んだり、好きな本を読んだりする時間を15分でも作ってみてください
- ご家族の睡眠の様子にも気を配りましょう:ご本人だけでなく、介護するご家族の睡眠も大切です。お互いの睡眠を守る工夫を一緒に考えましょう
この記事の執筆者
ひろえもん作業療法士
作業療法士の国家資格を持ち、2012年から作業療法の普及・啓発を目的に当サイトを運営。 臨床経験に基づき、確認できる情報源にあたった上で執筆しています。
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