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暮らしの工夫#作業療法#日常生活#リハビリ

目が見えにくくなったときの暮らしの工夫 ── ご本人・ご家族向けガイド

目が見えにくくなっても、照明やコントラスト、便利グッズなどの工夫で日常生活は続けられます。作業療法士が教える暮らしの工夫をわかりやすく紹介します。

📅 2026年7月21日 公開読了目安 15分

この記事のポイント

  • ロービジョン(低視力)とは、眼鏡やコンタクトで矯正しても十分な視力が得られない状態のことです
  • 照明・コントラスト・拡大鏡などの環境調整で、多くの日常動作を自分で続けることができます
  • 作業療法士は「見えにくくてもできる方法」を一緒に考え、生活全体を支援する専門家です

ロービジョンとは何か

ロービジョンとは、眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても、日常生活に支障をきたす程度に視力が低下している状態のことです。「全く見えない」のではなく、「見えにくい」状態です。

加齢黄斑変性、緑内障、糖尿病網膜症などが主な原因で、高齢になるほど増加します。

  • 中心が見えにくい: 文字が読めない、顔が判別しにくい
  • 周辺が見えにくい: ぶつかりやすい、段差に気づきにくい
  • 全体がぼやける: すべてが霞んで見える

作業療法士(OT)は、見えにくくても自分らしく暮らすための工夫を一緒に考えてくれる専門家です。

見えにくさが日常に与える影響

見えにくくなると、日常生活のさまざまな場面で困りごとが生じます。

  • 移動: 段差に気づきにくい、信号が見えにくい、外出が怖い
  • 読み書き: 新聞や薬の説明書が読めない、書類の記入が難しい
  • 調理・家事: 食材の区別がつかない、火の加減がわからない
  • お金の管理: お札の区別がつきにくい、ATMの画面が見えない

見えにくさは気持ちの面にも大きく影響します。「迷惑をかけたくない」と外出を避けるようになったり、趣味をやめてしまったりすることも多いのです。

ご家庭でできること

「何でもやってあげる」よりも、「自分でできる方法を一緒に考える」ことが大切です。先回りしてすべてを代行すると、ご本人の自信や意欲が失われてしまうことがあります。

作業療法士が提案する環境調整

見えにくさに対応するための工夫は、大きく3つあります。

工夫1: 照明を明るくする

  • 読書や作業をする場所には、手元を照らすスタンドライトを置く
  • まぶしすぎる光は逆効果。遮光眼鏡でまぶしさを軽減する
  • 影ができないよう、光の方向を工夫する

工夫2: 色のコントラストをつける

  • 白いご飯は濃い色のお茶碗に盛る
  • 階段の端には黄色いテープを貼る
  • スイッチには壁と違う色のカバーをつける

工夫3: 拡大する・音声で確認する

  • ルーペ(拡大鏡): 手持ち型、スタンド型など用途に合わせて選ぶ
  • タブレットやスマートフォン: カメラで拡大、音声読み上げ機能を活用
  • 点字シール: 調味料のボトルや家電のボタンに貼る
ご家庭でできること

まずは「手元を明るくする」ことから始めてみてください。100円ショップのLEDライトでも十分です。次に、よく使う場所に色のコントラストをつけましょう。黄色いテープや色付きのシールは、すぐに手に入ります。

場面別の具体的な工夫

お薬の管理

  • 投薬カレンダーに大きな文字で薬の名前を書く
  • 音声タイマーで飲む時間を知らせる
  • 薬局で一包化(1回分ずつまとめてもらう)を相談する

お金の管理

  • お札は折り方で区別する: 千円→折らない、五千円→二つ折り、一万円→三つ折り
  • キャッシュレス決済(電子マネーやQRコード決済)を活用する

趣味を続ける工夫

見えにくくなっても、趣味を諦める必要はありません。

  • 読書 → オーディオブック電子書籍の拡大表示
  • 手芸 → 拡大鏡付きスタンドや太い針を使う
  • テレビ → 音声解説付き放送を活用する

活用できる便利グッズと制度

使える制度

日常生活用具給付制度を使うと、拡大読書器や音声時計などを少ない自己負担で入手できます。お住まいの市区町村の障害福祉窓口に相談してみてください。

スマートフォンの便利な機能

  • 音声読み上げ: 画面の内容を読み上げてくれます
  • カメラで拡大: 小さな文字をカメラで映して拡大できます
  • 音声入力: 文字を打たなくても、話すだけでメッセージが送れます

ヒント

障害者手帳の取得について、まずは眼科の主治医に相談してみてください。手帳を取得することで、さまざまな支援を受けられるようになります。

まとめ

ポイント

目が見えにくくなったときに大切なポイント

  • ロービジョンは「見えない」のではなく「見えにくい」状態。工夫次第で多くのことが自分でできます
  • 照明を明るくする・色のコントラストをつける・拡大するの3つが基本の工夫です
  • お札の折り方やスマートフォンの音声機能など、すぐにできる対策から始めましょう
  • 日常生活用具給付制度など、活用できる支援制度があります。お住まいの市区町村に相談してみてください
  • 作業療法士は「見えにくくてもできる方法」を一緒に考える専門家です。お気軽にご相談ください

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

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