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就職した後が大切 ── 障害のあるご家族の「働き続ける」を支えるヒント

障害のあるご家族が就職後に直面しやすい困りごとと、家族としてできるサポート、利用できる支援制度についてわかりやすく紹介します。

📅 2026年4月23日 更新読了目安 22分

この記事のポイント

  • 障害のある方の就職後1年以内の離職率は約3割とされ、「就職=ゴール」ではありません
  • 就職後に起きやすい困りごとは対人関係・体調管理・通勤疲労・業務量の変化の4つに集約されます
  • 作業療法士は作業分析・環境調整・生活全体の視点から就労定着を支援します
  • 睡眠・食事・余暇・服薬管理など生活面のサポートが定着の土台になります
  • 就労定着支援事業所や障害者就業・生活支援センターとの多機関連携が継続就労の鍵です

はじめに ── 就職後1年の「壁」

障害のあるご家族が就職できたとき、とても嬉しいものです。しかし、就職はゴールではなくスタートです。

実は、障害のある方が就職してから1年以内に離職する割合はおよそ3割と言われています。「働き続ける」ためには、就職後のサポートがとても大切です。

この記事では、就職後に起きやすい困りごとと、ご家族にできるサポートについてお伝えします。

就職後に起きやすい困りごと

就職後1〜3か月経つと、疲れがたまり困りごとが出やすくなります。大きく分けて4つあります。

職場の人間関係がうまくいかない

暗黙のルールがわからない、相談のタイミングがつかめない、「配慮してもらっている」と感じて無理をしてしまう、といったことが起きやすいです。

体調を崩しやすくなる

生活リズムが変わることで、疲れがたまったり、薬を飲み忘れたりすることが増えます。休日に寝込んでしまう日が増えたら注意が必要です。

通勤で疲れてしまう

満員電車の刺激や長時間の移動は、大きな体力の消耗につながります。通勤だけでエネルギーを使い果たしてしまうこともあります。

仕事の量が変わる

慣れてきたと判断されて仕事が増えたり、新しい業務が加わったりすることがあります。ご本人は「期待に応えたい」と思って断れないことが多いです。

就労定着支援事業とは

どんな制度が使えるの?

就労定着支援という制度があり、就職後6か月から最大3年間利用できます。

支援員が月1回以上面談をしてくれて、職場とご本人の間に入って調整してくれます。生活面の相談にも乗ってもらえるので、ご家族の負担を減らすことにもつながります。

利用を検討する場合は、担当のケースワーカーや相談支援専門員に聞いてみてください。

作業療法士の3つの強み

作業療法士はどんな支援をしてくれるの?

作業療法士(OT)は、仕事の場面だけでなく生活全体を見て支援してくれる専門家です。

たとえば「仕事が遅い」という悩みに対して、どの部分でつまずいているかを細かく分析し、手順書をつくる・周りの環境を調整するといった具体的な対策を考えてくれます。

「月曜に遅刻が多い」という問題も、休日の過ごし方や睡眠の問題が原因かもしれないと、生活全体から原因を探ってくれます。

生活面のサポート ── 定着の土台をつくる

家庭での生活サポートが「働き続ける」土台になります

仕事を長く続けるためには、家での生活を整えることがとても大切です。

ご家庭でできるサポート
  • 睡眠リズムを整える毎日決まった時間に寝て起きる習慣を一緒に意識しましょう。寝る前のスマートフォンの使い方も見直せるとよいです
  • 朝食を一緒に食べる朝食は1日のエネルギーの源です。簡単なものでもよいので、朝食をとる習慣をサポートしてください
  • 休日の過ごし方を一緒に考える休日に寝込んでしまう日が多い場合は、軽い外出や楽しみの活動を一緒に計画してみましょう
  • 服薬を見守るお薬の飲み忘れがある場合は、服薬カレンダーやアラームの活用を提案してみてください

支援機関との連携 ── ひとりで支えない

ご家族だけで抱え込まないでください

就労定着を支えるのは、ご家族だけの責任ではありません。複数の専門機関がチームで支える仕組みがあります。

  • 就労定着支援事業所: 就職後の困りごとを一緒に解決してくれます
  • 障害者就業・生活支援センター(なかぽつ): 仕事と生活の両方を長期的に支えてくれます
  • 主治医: 体調管理や薬の調整を行ってくれます

困ったことがあれば、まずは担当の支援員や相談窓口に連絡してみてください。「ちょっと気になることがある」くらいの段階で相談するほうが、問題が大きくなる前に対処できます。

まとめ

ポイント

障害のあるご家族が「働き続ける」ためには、職場だけでなく家庭での生活を整えることが大切です。

  • 就職後1〜3か月は特に疲れがたまりやすい時期です。体調の変化に気を配ってあげてください
  • 睡眠・食事・休日の過ごし方を一緒に整えることで、仕事を続ける土台ができます
  • 困ったときは就労定着支援事業所やなかぽつセンターなど、専門機関に早めに相談しましょう
  • 何より大切なのは、ご本人の「働きたい」という気持ちを尊重することです
ご家庭でできること
  • 帰宅後に「今日はどうだった?」と声をかける習慣をつくりましょう。無理に聞き出さなくても、話を聞いてもらえる安心感がご本人の支えになります
  • 休日に寝込む日が増えたら、一緒に短い散歩に出るなど、軽い活動を提案してみてください
  • 支援機関の連絡先を冷蔵庫など目につく場所に貼っておくと、いざというときにすぐ相談できます

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