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脳卒中後の復職 ── ご本人・ご家族が知っておきたいこと

脳卒中後の復職に向けた準備や職場との調整方法、利用できる制度をわかりやすく紹介。段階的な復帰の進め方を解説します。

📅 2026年10月5日 公開⏱ 読了目安 8分

この記事のポイント

  • 脳卒中後の復職率は時期とともに上がり、発症半年以内で約4割、1年で約5割、2〜4年で約3分の2(就労年齢を扱った29研究の系統的レビュー, 2018年)。適切な支援があれば復帰の可能性は広がる
  • 復職準備は入院中から始まる。職場との調整と段階的復帰がカギ
  • OTは「働く」に必要な能力の評価と、職場環境の調整を支援する

「働く」ことの意味を考える

脳卒中は高齢の方だけの病気ではありません。働き盛りの年代で発症する方も多く、「仕事に戻れるか」は切実な問題です。

結論から言えば、適切な準備と支援があれば、多くの方が何らかの形で仕事に復帰できます。ただし、焦って復帰すると再発や体調悪化のリスクがあるため、段階的に進めることが大切です。

復職までの流れ

復職までの道のりには段階があります。

1

入院中

  1. 1体の回復を最優先に
  2. 2仕事に戻りたい気持ちをOTに伝える
  3. 3以前の仕事内容をOTと共有
2

退院後の準備

  1. 4体力をつける
  2. 5仕事に近い作業を練習する
  3. 6通勤の練習をする
3

職場との調整

  1. 7産業医や人事担当に相談
  2. 8仕事内容や勤務時間の調整を依頼
  3. 9必要な環境整備を確認
4

復職

  1. 10短時間勤務からスタート
  2. 11徐々に勤務時間を延ばす
  3. 12定期的にOTがフォロー

ヒント

復職の準備は入院中から始められます。「仕事に戻りたい」という気持ちがあれば、早い段階でOTに相談してください。

復職を阻む壁と対処法

復職にあたって、いくつかの壁があります。

疲れやすさ

脳卒中のあとは、以前より疲れやすくなる方が多いです。無理をせず、短時間勤務から始めて徐々に慣れていくことが大切です。

見えにくい障害

注意力や記憶力の低下は外見からはわかりません。メモやリマインダーを活用するなど、補う工夫を取り入れましょう。

気持ちの問題

「前のように働けない」と落ち込むのは自然なことです。ご家族は、小さな成果を一緒に喜ぶことで、ご本人の自信回復を支えられます。

ご家庭でできること

復職後しばらくは、帰宅後にとても疲れていることがあります。「今日も頑張ったね」と声をかけ、十分な休息がとれる環境を整えてあげてください。家事の負担を減らすなど、生活全体での調整も大切です。

利用できる制度・サービス

復職を支援する制度やサービスがあります。

  • 傷病手当金: 休職中、給与の約2/3が支給される制度です(健康保険に加入している場合)
  • 障害者雇用枠: 障害者手帳を取得すると利用できます。無理のない条件で働ける可能性が広がります
  • 就労移行支援: 仕事に必要なスキルを訓練するサービスです
  • ジョブコーチ: 職場に来てくれて、仕事への適応を手伝ってくれる専門家です
ご家庭でできること

どの制度が使えるかは、病院のソーシャルワーカーやOTに相談してみてください。ハローワークの障害者窓口でも、復職や転職の相談ができます。

元の仕事に戻れない場合

以前と同じ仕事に戻れない場合でも、働き方を変えて仕事を続ける方法があります。

  • 部署を変えてもらう
  • 在宅勤務(テレワーク)に切り替える
  • 勤務時間を短くしてもらう
  • 障害福祉サービスの就労支援を利用する

「元の仕事に戻ること」だけが復職ではありません。ご本人に合った新しい働き方を、一緒に探していきましょう。


ポイント

まとめ ── 脳卒中後の復職のポイント

  • 復職準備は入院中から始められます。早めにOTに相談しましょう
  • 短時間勤務から段階的に復帰することで、再発や体調悪化を防げます
  • 疲れやすさや見えにくい障害への対策が重要。メモやリマインダーを活用しましょう
  • 傷病手当金、障害者雇用枠、就労移行支援など、利用できる制度を確認してください
  • 元の仕事に戻れなくても、新しい働き方を見つけることは可能です

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

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