この記事のポイント
- AMPSは実際の生活動作(IADL・PADL)を遂行する様子を観察し、運動技能とプロセス技能を評価する標準化された評価ツール
- OTのみが実施できる評価であり、OTの専門性を示す重要なツール
- 国際的な基準(Rasch分析)に基づくため、文化や年齢を超えた比較が可能
AMPSとは
AMPSは、実際の生活動作を行っている様子を見て評価する方法です。
一般的なリハビリの評価は、「握力を測る」「関節がどれくらい動くか」などテスト形式で行います。AMPSはそうではなく、「料理を作る」「洗濯物をたたむ」「着替える」といった日常の動作を実際にやってもらい、その様子を専門家が観察して評価します。
この評価は作業療法士(OT)だけが行える、OTならではの評価方法です。
評価の構成 ── 運動技能とプロセス技能
AMPSでは、動作を2つの側面から見ています。
体の動き(運動技能)- 体がふらつかないか
- 物をしっかりつかめるか
- 動作を続ける体力があるか
- 力加減が適切か
- 作業の手順がわかっているか
- 必要な道具を正しく選べるか
- 途中で手が止まらないか
- 間違いに気づいて修正できるか
この2つの視点で観察することで、どこに支援が必要かを具体的に把握できます。
評価の流れ
AMPSの評価は以下のように進みます。
- やってもらう動作を選ぶ: 料理、洗濯、着替えなどから、ご本人にとって意味のある動作を選びます
- 普段の方法でやってもらう: 特別な方法ではなく、いつもやっている方法で行ってもらいます
- OTが観察する: 動作の様子を、体の動きと段取りの2つの視点で細かく観察します
- 結果を分析する: 専用のソフトで分析し、どこに支援が必要かを明らかにします
AMPSは「テスト」ではないので、うまくやろうとする必要はありません。いつもどおりにやってください。いつもどおりの様子こそが、最も正確な評価につながります。
AMPSの臨床的意義
AMPSでわかること
AMPSの結果から、以下のようなことがわかります。
- どの動作で困っているか: 料理の中でも「切る」は問題ないが「手順」で混乱する、など
- どんな支援が必要か: 道具の工夫で解決するのか、手順書が必要なのか
- 自宅での生活が自立してできるか: 数値で客観的に判断する材料になる
AMPSは「何ができないか」だけでなく、「なぜできないのか」を明らかにする評価です。
ご家族の方へ ── 大切なポイントのまとめ
- AMPSは実際の生活動作を見て評価する方法です。テストではないので緊張しなくて大丈夫
- 「何ができないか」だけでなく「なぜできないか」がわかるので、的確な支援につながります
- いつもどおりにやってもらうことが最も正確な評価になります
- 結果について不明な点は、担当の作業療法士に遠慮なく質問してください
免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。
この記事の執筆者
ひろえもん作業療法士(OTR)
作業療法士の国家資格を持ち、2012年から作業療法の普及・啓発を目的に当サイトを運営。 臨床経験に基づき、確認できる情報源にあたった上で執筆しています。
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