本文へスキップ
作業療法.net
専門職向け#作業療法#リハビリ#養成校・教育

AMPS ── 実際の生活動作を見て評価するリハビリの方法

AMPSは、実際の生活動作(料理や掃除など)を行ってもらい、その様子を観察して評価するリハビリの方法です。その仕組みをやさしく解説します。

📅 2026年8月6日 公開読了目安 12分

この記事のポイント

  • AMPSは実際の生活動作(IADL・PADL)を遂行する様子を観察し、運動技能とプロセス技能を評価する標準化された評価ツール
  • OTのみが実施できる評価であり、OTの専門性を示す重要なツール
  • 国際的な基準(Rasch分析)に基づくため、文化や年齢を超えた比較が可能

AMPSとは

AMPSは、実際の生活動作を行っている様子を見て評価する方法です。

一般的なリハビリの評価は、「握力を測る」「関節がどれくらい動くか」などテスト形式で行います。AMPSはそうではなく、「料理を作る」「洗濯物をたたむ」「着替える」といった日常の動作を実際にやってもらい、その様子を専門家が観察して評価します。

この評価は作業療法士(OT)だけが行える、OTならではの評価方法です。

評価の構成 ── 運動技能とプロセス技能

AMPSでは、動作を2つの側面から見ています。

体の動き(運動技能)
  • 体がふらつかないか
  • 物をしっかりつかめるか
  • 動作を続ける体力があるか
  • 力加減が適切か
段取り・判断(プロセス技能)
  • 作業の手順がわかっているか
  • 必要な道具を正しく選べるか
  • 途中で手が止まらないか
  • 間違いに気づいて修正できるか

この2つの視点で観察することで、どこに支援が必要かを具体的に把握できます。

評価の流れ

AMPSの評価は以下のように進みます。

  1. やってもらう動作を選ぶ: 料理、洗濯、着替えなどから、ご本人にとって意味のある動作を選びます
  2. 普段の方法でやってもらう: 特別な方法ではなく、いつもやっている方法で行ってもらいます
  3. OTが観察する: 動作の様子を、体の動きと段取りの2つの視点で細かく観察します
  4. 結果を分析する: 専用のソフトで分析し、どこに支援が必要かを明らかにします
ご家庭でできること

AMPSは「テスト」ではないので、うまくやろうとする必要はありません。いつもどおりにやってください。いつもどおりの様子こそが、最も正確な評価につながります。

AMPSの臨床的意義

AMPSでわかること

AMPSの結果から、以下のようなことがわかります。

  • どの動作で困っているか: 料理の中でも「切る」は問題ないが「手順」で混乱する、など
  • どんな支援が必要か: 道具の工夫で解決するのか、手順書が必要なのか
  • 自宅での生活が自立してできるか: 数値で客観的に判断する材料になる

AMPSは「何ができないか」だけでなく、「なぜできないのか」を明らかにする評価です。


ポイント

ご家族の方へ ── 大切なポイントのまとめ

  • AMPSは実際の生活動作を見て評価する方法です。テストではないので緊張しなくて大丈夫
  • 「何ができないか」だけでなく「なぜできないか」がわかるので、的確な支援につながります
  • いつもどおりにやってもらうことが最も正確な評価になります
  • 結果について不明な点は、担当の作業療法士に遠慮なく質問してください

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

関連記事