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専門職向け#入浴#一部介助#全介助#記録#認定調査

湯船から出るとき、脇を持って支えるのと引っ張り上げるのは違う

湯船から立ち上がるとき、家族が脇を持って引き上げていることがあります。介護の言葉では「支える」と「抱える」を分けて書きます。合図を決めて、本人が立つ動きに合わせて手を当てる方法と、相談先を説明します。

📅 2026年10月26日 公開⏱ 読了目安 17分

この記事のポイント

湯船から出る脇介助は、現場の申し送りでは「支える」と「抱える」を本人が腰を浮かせたかで分けます。介護保険の調査に浴槽の項目はなく、調査員は特記事項に手間と頻度を書きます。

この記事の位置づけ

この記事は、介助の言葉が書類ごとにどう対応するかを整理するものです。判定するのは、介護保険では認定調査員と介護認定審査会、病棟では院内研修を受けた評価者です。本文の事例と例題はすべて架空です。

湯船から立ち上がる場面の安全について

湯から立ち上がった直後は血圧が下がってふらつきやすく、のぼせで気分が悪くなったり、力が抜けて湯に沈んだりすることがあります。立った直後にふらつく、目の前が暗いと言う、返事がない、ろれつが回らない、顔色が白い・赤い、冷や汗が出ている、のどれか一つでも見えたら、無理に立たせずに座らせ、人を呼んで湯から出し、看護師か医師に連絡します。入ってよいかの目安や中止する数値は医師の指示で決まっているため、この記事では示しません。心臓の病気や血圧の薬がある方は、入る前でも途中でも、迷ったら看護師・医師に相談します。

施設の職員から「湯船から出るときは一部介助です」と言われた。ケアマネジャーに「脇を支えれば出られます」と伝えたら「それは一部介助ですね」と返ってきた。同じ「脇を持つ」でも、支えているのか、引き上げているのかで、介護の言葉は変わります。

「一部介助」と言われたら、何が起きているのか

介護保険の認定調査では、手を添える・体を支えるのを一部介助、抱える・運ぶのを全介助と呼びます。この言葉は、手伝いの量ではなく、手伝いの形を表しています。湯船から出るとき、同じ「脇」でも、介助されている方が「よいしょ」と立つ動きに手を当てているのか、動きが起きないまま引き上げているのかで、どちらの言葉になるかが変わります。ただし、調査の項目に湯船の出入りはなく、調査員は手伝いの様子と回数を文章で書く欄(特記事項)に残します。調査員には、湯船から出るときにどう手を貸しているかを具体的に伝えてください。それが特記事項に書かれ、審査会が手間として見ます。

一部介助に当てはまる例: 「よいしょ」に合わせて脇に手を当てる

母が湯船の縁を持って「よいしょ」と立つとき、娘は脇に手を当てて支えます。引っ張り上げません。足が滑ったら、いったん座り直して、もう一度合図をしてもらいます。ケアマネジャーには「母が立つ動きに合わせて脇を支えている。引き上げてはいない」と伝えます。

一部介助に当てはまらない例(全介助): 腰が浮かず、両脇を抱えて引き上げる

夫が「立つよ」と言っても腰が浮かず、妻が毎回両脇を抱えて引き上げています。夫の手は縁にかかったままで、立つ動きは起きていません。これは介護の言葉では全介助です。毎回一人でそうしている事実をケアマネジャーに伝え、湯船の中に置く台や手すりを相談する材料にします。

「全介助」と書かれても、その場面で介助している人の手がどこまで入ったかという事実を表す言葉です。合図を出して立つ動きを自分から始めれば、同じ場面が「支えてもらう」に変わることもあります。

相談先相談すること
ケアマネジャー湯船の出入りで手を当てている場所と、引き上げている回数を伝えるとき。湯船の中の台・手すり・バスボードの貸与や購入を相談するとき
訪問看護立った直後にふらつく・顔色が変わることが続いたとき。脇の支え方を実際の場面で見てもらいたいとき
かかりつけ医立ち上がりが1〜2週間で急に難しくなったとき。血圧の薬が変わってから湯船から出にくくなったとき
施設の相談員施設の記録に「一部介助」「全介助」とあるとき、どの動作のどこに手が入っているかを聞きたいとき
ご家庭でできること

出る前に「合図はなにか」「どこに手を当てるか」の2つを決めておきます。立ち上がったら、すぐにまたがずに縁に座って一呼吸おきます。手を当てた場所と、引き上げたかどうかを、その日のうちにメモしておきます。

家ではこう分けて伝える

ポイント

まとめ

  • 本人が「よいしょ」と縁を持って立つ動きに合わせて脇に手を当てただけなら、介護の言葉では「支える」(一部介助)。ケアマネジャーには「引き上げていない」と添えて伝える
  • 腰が浮かず、介助している人が両脇を抱えて引き上げているなら「抱える」(全介助)。毎回そうしている事実を伝え、湯船の中の台や手すりを相談する
  • 調査員や施設の職員に伝えるときは「脇を持っている」ではなく、「立つ動きに合わせて支えている」か「腰が浮かないので引き上げている」かのどちらかで言い、週に何回かも添える

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