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専門職向け#入浴#またぎ#一部介助#全介助#記録

お風呂で膝の裏を支えてもらうのは「手伝い」か「全部」か

湯船をまたぐとき膝の裏に手を当てる介助は、外から見ると「支えている」のか「持ち上げている」のか分かりません。介護の記録での言葉の違いと、家で確かめられる聞き方、相談先を場面ごとに書きました。

📅 2026年10月14日 公開⏱ 読了目安 18分

この記事のポイント

膝裏に手を当ててまたぐ場面は、申し送りでは「一部介助」と「全介助」を添えているか抱えているかで分けます。介護保険の調査に浴槽の項目はなく、調査員は特記事項に手間と頻度を書きます。

この記事の位置づけ

この記事は、介助の言葉が書類ごとにどう対応するかを整理するものです。判定するのは、介護保険では認定調査員と介護認定審査会、病棟では院内研修を受けた評価者です。本文の事例と例題はすべて架空です。

膝の裏を支えている途中でやめるとき、入浴をやめるとき

湯船をまたぐ途中で膝が折れた、手すりを持つ手が離れた、本人が「無理」と言ったときは、上げかけた足を床に戻して縁や椅子に座ってもらい、看護師に伝えてください。膝の裏を支えるやり方から足を抱えて入れるやり方に変えるかは、その場でひとりで決めず、リハビリの担当者や看護師と決めます。入浴の前後に測る血圧や体温がいつもと違うとき、顔色が悪いとき、めまい・気分の悪さ・胸の苦しさがあるときは入浴をやめて看護師に伝え、再開してよいかは医師に確かめます。

施設の面会で「湯船をまたぐところは一部介助です」と職員に言われたり、ケアマネジャーから「またぎは全介助ですね」と確かめられたりしても、家で見ている光景と結びつきにくいものです。膝の裏に手を当てているのは同じでも、足を上げているのが本人か、手を当てている人かで、言葉が変わります。

「またぎは一部介助」と言われたら、何が起きているのか

施設の記録では、足を上げているのが本人で手は膝の裏に添えているだけなら一部介助、足が動かず抱えて湯船に入れているなら全介助と呼び分けることが多い言葉です。介護保険の認定調査には湯船をまたぐ動作そのものを選ぶ項目がなく、調査員は特記事項に、どう手を貸しているかと週に何回かを文章で残します。調査員には、湯船をまたぐときにどう手を貸しているかを具体的に伝えてください。それが特記事項に書かれ、審査会が手間として見ます。

当てはまる例: 母が自分で足を上げ、娘は膝の裏に手を添えるだけ

母は浴槽の縁に腰掛け、手すりを握って右足を上げます。娘は膝の裏に手を添えて、上がっていく足についていき、縁を越えたら手を離します。足を上げているのは母なので、これは「一部介助」です。ケアマネジャーには「足を上げているのは本人」と伝えます。

当てはまらない例: 夫の足が動かず、妻が両足を抱えて湯船に入れる

夫は縁に腰掛けたあと「足が動かない」と言い、妻が両足を抱えて湯船の中に下ろし、体も後ろから支えて座らせます。足を動かしているのは妻なので、これは「全介助」です。「膝の裏を支えている」ではなく「抱えて入れている」とそのまま伝えます。

介助されている方がこれを読んだときは、「全介助」は「何もできない」という意味ではなく、その日その動作で足を人が抱えて入れた、という事実を表す言葉だと受け取ってください。上がる日と上がらない日があるなら、上がらない日の回数を介助している人と数えておくと伝わります。

相談先相談すること
ケアマネジャー調査で伝えた内容と日頃の入り方が違うとき。両足を抱える日が増えて、バスボードや浴槽用の手すりを借りたいとき
訪問看護抱えて入れる日が続いて介助している人の腰がつらいとき。またぐ途中で膝が折れることが増えたとき。入れ方を実際に見てもらいたいとき
かかりつけ医足が上がらない日が1〜2週間で急に増えたとき。薬が変わってから足の動きが変わったとき
施設の相談員施設の記録に「一部介助」「全介助」とあるとき、足を上げているのは本人か、職員が持ち上げているのかを聞きたいとき
ご家庭でできること

膝の裏に手を当てる前に「上げられそう?」と一声かけ、介助されている方が足を上げ始めてから手を当ててみてください。上がらない日は無理に持ち上げず、その日はシャワーにするかを一緒に決め、上がらなかった日を数えておくと、次に会うリハビリの担当者やケアマネジャーに伝えやすくなります。

家ではこう分けて伝える

ポイント

まとめ

  • 縁に腰掛けた母が手すりを握って足を上げ、家族は膝の裏に手を添えて動きについていくだけなら「一部介助」。ケアマネジャーには「足を上げているのは本人」と伝える
  • 本人の足が動かず、家族が両足を抱えて湯船に入れ、体も支えて座らせているなら「全介助」。「抱えて入れている」とそのまま伝える
  • 膝の裏に手は当てているが足は本人が全部動かしている日は、「念のため触れているだけ」と伝え、上がらない日があればその回数も添える
  • 調査員には、足を上げているのが本人か、抱えて入れているかと週の回数を伝える。それが特記事項に書かれ、審査会が手間として見る

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