この記事のポイント
- COPMはクライアント自身が「困っていること」「大切にしたいこと」を挙げ、重要度・遂行度・満足度を10段階で評価する面接式の評価ツール
- クライアント中心の実践(Client-Centred Practice)を具体化した、OT独自の評価法
- リハビリの目標設定と効果判定に活用でき、2点以上の変化が臨床的に意味のある改善とされる
COPMとは何か
COPMは、ご本人が「何に困っているか」「何ができるようになりたいか」を聞くことから始まるリハビリの評価方法です。
一般的なリハビリの評価は、専門家が「何ができるか」をテストします。COPMはその逆で、ご本人の声を中心に据えています。
「料理がまたできるようになりたい」「孫と公園に行きたい」「趣味の絵を描きたい」。こうしたご本人の望みを引き出し、リハビリの目標にするための評価です。
COPMの実施方法
COPMは以下のような流れで行われます。
- 困っていることを話す: 日常生活で困っていること、やりたいのにできていないことを話します
- 大切さを点数にする: それぞれがどれくらい大切かを1〜10点で答えます
- 特に大切な5つを選ぶ: 最も大切な問題を5つまで選びます
- 今の状態を点数にする: 「どれくらいできているか」「どれくらい満足しているか」を1〜10点で答えます
- リハビリ後に再評価: 同じ質問に答えて、変化を確認します
「何に困っていますか?」と聞かれると、すぐには答えられないかもしれません。面接の前に、ふだんの生活の中で「困っていること」「やりたいのにできていないこと」をメモしておくと、伝えやすくなります。
臨床での活用ポイント
COPMのよいところ
- ご本人の声が中心: 「専門家が決める」のではなく、ご本人が大切にしていることがリハビリの目標になります
- 変化がわかりやすい: 数字で表されるので、リハビリの前後でどれくらい改善したかが明確です
- モチベーションにつながる: 自分が「やりたい」と思ったことに取り組むので、リハビリへの意欲が高まります
ヒント
COPMでは「正解」や「間違い」はありません。ご本人が感じていることをそのまま伝えてください。「こんなことを言っていいのかな」と遠慮する必要はまったくありません。
ご家族の方へ ── 大切なポイントのまとめ
- COPMはご本人の「困っていること」「やりたいこと」から始まるリハビリの評価です
- 正解や間違いはありません。感じていることをそのまま伝えてください
- 数字で変化がわかるので、リハビリの成果を実感しやすい評価方法です
- 事前に「困っていること」をメモしておくと、面接がスムーズに進みます
免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。
この記事の執筆者
ひろえもん作業療法士(OTR)
作業療法士の国家資格を持ち、2012年から作業療法の普及・啓発を目的に当サイトを運営。 臨床経験に基づき、確認できる情報源にあたった上で執筆しています。
運営者プロフィールを見る →