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暮らしの工夫#作業療法#日常生活

透析をしながら自分らしく暮らす ── 時間管理と活動の工夫

週3回の透析治療と暮らしを両立するために。時間の使い方、シャントの守り方、仕事との両立のコツをやさしく解説します。

📅 2026年10月19日 公開⏱ 読了目安 9分

この記事のポイント

  • 透析は「週3回の治療」ではなく「生活の一部」として捉えると、暮らし全体の見通しが立ちやすくなります
  • シャントを守る日常動作の工夫と、活動のペース配分が大切です
  • 透析をしながら仕事を続ける方も増えており、さまざまな支援制度があります

透析治療と暮らし

日本では約34万人(2024年末)の方が透析治療を受けています。多くの場合、週3回、1回4〜5時間を病院で過ごすことになります。

「透析の日は何もできない」と感じている方もいるかもしれません。しかし、時間の使い方を工夫することで、透析がある日もない日も自分らしく過ごすことは可能です。

作業療法士(OT)は、透析と暮らしを上手に両立するための工夫を一緒に考えてくれます。

透析スケジュールと生活設計

1週間のスケジュールを「見える化」する

透析がある日とない日で、できることが変わるのは自然なことです。

  • 透析の日: 治療と移動で6〜8時間。帰宅後はゆっくり休む
  • 透析がない日: 体調がいいことが多いので、やりたいことはこの日に
  • 自分なりの「透析後の回復パターン」を知っておくと計画が立てやすい
ご家庭でできること

透析中の4〜5時間は「何もできない時間」ではありません。片手は自由に使えるので、読書、音楽、動画、ゲーム、勉強など、楽しめることはたくさんあります。「透析の時間=自分だけの趣味の時間」と捉えると、気持ちが楽になる方もいます。

シャントを守る日常動作

シャントは透析を行うための大切な血管です。日常生活の中でシャントを守ることがとても重要です。

シャントのある腕で気をつけること

  • 重い物を持たない(3kg以上は避ける)
  • 血圧を測らない、採血しない
  • 寝るときに下にしない
  • きつい腕時計やアクセサリーをしない

毎日の確認

シャントには「ザーザー」という音や振動があります。毎日触れて確認する習慣をつけましょう。音や振動が弱くなったり止まったりしたら、すぐに病院に連絡してください。

活動と運動の工夫

透析を受けていると疲れやすく、つい家にこもりがちになります。しかし、適度な運動は体力の維持にとても大切です。

おすすめの運動

  • ウォーキング: 透析がない日に30分程度
  • 軽い筋トレ: イスに座ってのかかと上げ、立ち上がり運動
  • ストレッチ: 脚のつり(こむら返り)予防に効果的

運動するときの注意

  • 透析直後の激しい運動は避ける
  • シャントのある腕に強い負荷をかけない
  • 体調が悪いときは無理をしない
ご家庭でできること

ご家族が「一緒に歩こう」と誘ってくれることが、ご本人の運動のきっかけになります。近所を10分歩くだけでも十分です。季節の変化を感じながら歩くことで、気分転換にもなります。

食事と水分管理

透析を受けている方の食事には、塩分・カリウム・リン・水分に注意が必要です。ただし制限ばかりでは食事の楽しみがなくなってしまいます。

  • 野菜は茹でこぼすとカリウムが減ります
  • だしを活かすことで塩分を減らしても味が物足りなくなりにくい
  • 外食では麺類の汁を残す、漬物を避けるなどの工夫を

食事について不安があれば、病院の栄養士さんに相談できます。

仕事との両立

「透析を始めたら仕事を辞めなければならない」と思っていませんか? 実は透析を受けながら仕事を続けている方はたくさんいます。

仕事を続ける工夫

  • 夜間透析: 仕事の後に透析を受けられる施設もあります
  • テレワーク: 在宅勤務ができると通院日の負担が減ります
  • 職場への相談: 通院日の勤務時間の調整ができないか相談してみましょう

使える制度

  • 身体障害者手帳: 透析を受けている方は1級の手帳がもらえます。税金の控除や交通費の割引があります
  • 障害年金: 生活を支える年金を受け取れる可能性があります
  • 医療費の軽減: 特定疾病の認定で、月の医療費上限が1〜2万円になります
ご家庭でできること

障害者手帳や障害年金は、申請しないともらえません。透析を始めたら早めに、病院のソーシャルワーカーさんに相談してみてください。利用できる制度を一通り教えてもらえます。


ポイント

まとめ ── 透析がある暮らしでも自分らしく

  • 透析は生活の一部。1週間のスケジュールを「見える化」すると過ごしやすくなります
  • シャントは透析の命綱。日常動作の中で守る工夫を習慣にしましょう
  • 適度な運動は体力維持に大切。透析がない日のウォーキングから始めてみてください
  • 透析をしながら仕事を続けることは可能です。使える制度を調べてみましょう
  • 困ったことがあれば主治医やソーシャルワーカー、作業療法士に相談してください

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

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