この記事のポイント
- 回復期リハビリ病棟はリハビリに最も集中できる環境で、OTは「生活の再建」を担う中核メンバーです
- 1日最大3時間のリハビリを提供し、ADL・IADL・復職・家庭復帰まで包括的に支援します
- チーム医療の中でOTは「退院後の生活をデザインする専門家」としての役割を期待されています
回復期リハビリ病棟とは
回復期リハビリ病棟は、病気やケガの治療が一段落した後に、集中的にリハビリを行う専門の病棟です。入院期間は2〜6か月ほどで、1日最大3時間のリハビリを受けることができます。
ここで働く作業療法士(OT)は、退院後の生活を見据えて、食事・入浴・着替え・家事など、日常生活の動作を一緒に練習してくれる専門家です。
OTの1日の流れ
回復期病棟のOTは、朝から夕方まで患者さんのリハビリに集中しています。
- 午前: 食事やトイレ、着替えなどの日常動作の練習を行います
- 午後: 引き続きリハビリを行いつつ、退院に向けたミーティングや自宅環境の確認も行います
- 夕方: 記録を書き、翌日のリハビリ計画を立てます
急性期と比べて1回のリハビリ時間が長く、じっくり練習に取り組めるのが特徴です。
回復期OTの主な役割
回復期病棟のOTは、主に以下のことに取り組んでいます。
- 日常動作の練習: 食事、着替え、入浴、トイレなど、退院後に必要な動作を練習します
- 自宅環境の確認: 退院前に自宅を訪問し、手すりの設置や段差の解消などを提案します
- ご家族への指導: 介助の方法や自宅での注意点を、ご家族にお伝えします
「自宅のお風呂に一人で入れるか心配」「料理はできるようになるか」「仕事に戻れるか」など、退院後の生活で不安に思うことがあれば、遠慮なくOTに相談してください。具体的なアドバイスをもらえます。
急性期との違い
急性期病院のリハビリは短時間・短期間ですが、回復期では1日最大3時間、数か月かけてじっくり取り組みます。退院後の生活を見据えて、より実践的な練習ができるのが回復期の強みです。
回復期OTに求められる力
回復期のOTには、患者さん一人ひとりの生活に合わせた目標を立てる力、ご家族と一緒に退院後の生活を考える力が求められます。「病院の中でできること」を「自宅でもできること」に変えていく、生活の専門家です。
回復期OTのやりがい
回復期のOTは、「入院時にはできなかったことが、退院時にはできるようになっている」という変化を一番近くで見守れる仕事です。ご家族にとっても、退院後の不安を一緒に考えてくれる心強い存在です。
ご家族の方へ ── 回復期リハビリのポイント
- 回復期では1日最大3時間のリハビリで、退院後の生活に必要な動作を集中的に練習します
- OTは退院後の自宅環境の確認や福祉用具の提案もしてくれます
- 退院後の生活で不安なことがあれば、早めにOTに相談しましょう
- ご家族も退院前に介助方法を教わっておくと安心です
「〜で働くOTのリアル」シリーズ
このシリーズでは、働く場所ごとに作業療法士の1日の流れ・求められる力・やりがいをまとめています。ほかの職場の記事も読み比べてみてください。
免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。
この記事の執筆者
ひろえもん作業療法士
作業療法士の国家資格を持ち、2012年から作業療法の普及・啓発を目的に当サイトを運営。 臨床経験に基づき、確認できる情報源にあたった上で執筆しています。
運営者プロフィールを見る →