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運転再開はできるのか ── 評価の流れと代替手段

脳卒中などの後に運転を再開できるかどうか、どのように評価されるのかをわかりやすく解説。代替移動手段の提案もあわせて紹介します。

📅 2026年7月31日 公開・2026年7月27日 更新読了目安 14分

この記事のポイント

  • 脳卒中などの後の運転再開には、医学的な適性評価が必要です
  • 作業療法士は神経心理学的検査、シミュレーター、実車評価を段階的に行い、安全性を判断します
  • 運転が困難な場合は、代替移動手段の提案も作業療法士の重要な役割です

なぜ運転適性評価が必要なのか

脳卒中や頭部外傷の後に車の運転を再開するためには、「安全に運転できるか」の確認が必要です。

運転には、目で見る力、注意力、判断力、素早い反応など、多くの能力を同時に使う必要があります。脳の病気の後に、これらの能力が十分に回復しているかを確認することが大切です。

注意

脳卒中などの後に、医師の許可なく運転を再開することは危険です。また、法律上も「一定の病気等に係る運転免許の可否」について主治医の診断書の提出が求められる場合があります。

この記事では「どのように評価されるのか」を中心に解説します。脳卒中後の手続き全体の流れは脳卒中後の運転再開ガイドもあわせてご覧ください。

運転適性評価の流れ

ステップ1: 検査で確認

まず、紙と鉛筆を使ったテストで注意力や判断力を確認します。

  • 数字を順番につなぐテスト
  • 図形を描くテスト
  • 左右の注意力を調べるテスト

ステップ2: シミュレーターで練習

ゲームのような装置で、仮想の道路を運転します。

  • ハンドルやブレーキの操作がスムーズにできるか
  • 信号や標識に正しく反応できるか
  • 危険を予測して対応できるか

ステップ3: 実際の車で評価

教習所で実際に車を運転して評価を受けます。

  • 教習所のコース内での基本操作
  • 実際の道路での運転
  • 作業療法士と教習所の指導員が隣に座るので安心です

ステップ4: 総合判断

これらの結果を総合して、主治医が「運転しても大丈夫か」を判断します。

  • 再開OK: 安全に運転できると判断された場合
  • 条件付き: 特定の装置をつける、走る範囲を限定するなどの条件つき
  • もう少し待つ: 時間をおいてもう一度評価する
  • 運転中止: 安全が確保できないと判断された場合

運転が困難な場合の代替移動手段

運転が難しいと判断された場合、他の移動手段を検討しましょう。

使える移動手段

  • タクシー: 障害者手帳があれば割引を受けられることがあります
  • バス・電車: 障害者割引があります
  • 福祉タクシー: 乗り降りを手伝ってくれるタクシーです
  • シニアカー(電動カート): 近くのスーパーや病院への移動に便利です
  • デマンドバス: 電話で予約して利用する乗り合いバス(地域によります)

免許返納について

車の運転ができなくなることは、特に車が必要な地域にお住まいの方にとって大きなつらさです。でも、安全のためにはしっかりと向き合う必要があります。

  • 運転経歴証明書: 免許を返納すると交付されます。身分証明書として使え、タクシーなどの割引が受けられる自治体もあります
  • 移動以外の社会参加: デイサービス、オンライン交流など、外出しなくても人とつながる方法があります
ご家庭でできること

「運転をやめさせたい」と思っても、ご本人にとっては自立の象徴を失うことです。一方的に取り上げるのではなく、専門家の評価結果をもとに、一緒に話し合いましょう。代わりの移動手段を具体的に提案することが、ご本人の納得につながります。

車を使わない暮らしを支える移動手段や制度の詳しい紹介は、運転をやめた後の移動手段をご覧ください。

運転補助装置

体に障害があっても、運転補助装置をつけることで運転を続けられる場合があります。

  • 手で操作するアクセル・ブレーキ: 足が不自由な方向け
  • 片手でハンドルを回せるグリップ: 片手が使えない方向け

これらの装置を使うためには、免許の条件を変更する手続きが必要です。運転免許センターに相談してください。


ポイント

運転再開について知っておきたいポイント

  • 脳卒中などの後の運転再開には、専門的な適性評価が必要です
  • 評価は段階的に行われます。検査→シミュレーター→実車評価の順に進みます
  • 安全な運転が難しい場合は、代替移動手段を一緒に考えましょう
  • 運転補助装置をつけることで運転を続けられる場合もあります
  • 運転の可否は、安全のためにプロの判断を仰ぐことが何より大切です

免責事項: 当サイトの情報は一般的な知識提供を目的としたものであり、医療上の助言を構成するものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師やかかりつけの作業療法士等の専門家にご相談ください。

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